【ベトナム】ベトナム農業商談会、ホーチミン市で開催[農水](2019/12/03)
日本貿易振興機構(ジェトロ)は2日、ベトナム・ホーチミン市で「ベトナム農業商談会」を開催した。今年は22社が参加し、ベトナムでの販路開拓・拡大に向け自社製品を農業関係者らに売り込んだ。同商談会はあす4日にハノイでも開催される。
ベトナム農業商談会がホーチミン市で開催されるのは、今年で3回目。前回2017年に実施された際は日本企業10社が参加し、今年の参加企業数は2倍となった。ジェトロの担当者によれば、「今年は農業機械の販売代理店・販売先探し」を目的に参加した企業が例年より多い印象だ。また、ベトナムでは安心・安全な農業の需要が高まっており、無農薬やオーガニック分野での成約が期待できると語った。
農業園芸プラスチック製資材製造・販売を手掛ける東海化成(岐阜県美濃市)の現地法人、東海アグリカルチャー・デベロップメントは、花や野菜を栽培する容器「クラリティトレー」を出品した。ベトナムの農家では発泡スチロール製の容器が使われており、容器の汚れで作物が病気になりやすく、それを防ぐために農薬が多く使用されてしまっているという。クラリティトレーは、ペットボトルと同じ素材で汚れがつきにくく、作物の病気を防ぐ。トレーはリサイクル可能で、万が一燃やされても有毒ガスが発生しない。人体だけでなく環境にも配慮した製品を、農業関係者にアピールした。
大手化学メーカーのクラレ(東京都千代田区)は、肥料の効果を持続させる肥料バインダーや土壌改良材に使用される水溶性樹脂PVOHのほか、ガスバリア性樹脂エバールを用いた穀物保存袋などを出品した。穀物保存袋は酸素を通さず、害虫によるロス・品質劣化を防ぐという。このほか不織布を使用し高温多湿なベトナムでも、むれにくく呼吸がしやすいストレッチマスクも紹介した。