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【ミャンマー】キナンが建機オペレーターの教育事業[サービス](2019/10/21)

建機レンタルのキナン(和歌山県新宮市)は、ミャンマーで建機のオペレーターの研修・教育事業を本格化する。最大都市ヤンゴン郊外で経済特区(SEZ)があるティラワ地区に同社が保有する敷地内で、研修施設を10月29日に開設し、建設会社や工場スタッフ向けのトレーニングを開始する。

現地法人ミャンマー・キナンは2015年12月設立で、日系・非日系の建設会社や物流会社に建機のレンタル事業を手掛けている。レンタルサービスの一環として、従来は貸出先の従業員向けに行っていた研修を事業化する。ティラワ地区にある現法の本社敷地に建設している新社屋内に、研修施設を併設する。施設では一度に最大100人程度を対象にした研修が可能となる。

来年中頃からは、ミャンマー建設省傘下の人材を対象に、同省敷地でシャベルカーやブルドーザーなどの指導員教育も実施する予定。国際協力機構(JICA)の事業の一環で、2年計画で実施する。

ミャンマー・キナンは、中部バゴー管区、ヤンゴン市内、東部カイン州(旧カレン州)のタイ国境に接するミャワディにも拠点を展開し、130種類前後の建機、産業機械を計1,000台保有している。インフラ整備に使う建機のニーズを取り込んでいるが、中里啓史社長によれば「毎年雨期の6~9月にかけては、建設工事が減り、稼働率が落ちてしまう」。今後は研修事業により、自社従業員や建機の効率的な活用を推進する。

中里社長によれば、ミャンマーでは建機オペレーターの公的資格制度が整備されておらず、安全意識が低く、工事現場での事故も多発している。同社長は「将来的には、現場の安全と品質確保のため、ミャンマー政府と協力してオペレーターに求められる基準を作っていきたい」と語っている。

ミャンマー・キナンが建設中の新社屋。本社機能のほか、ショールームや研修施設を併設する=19日、ヤンゴン郊外(同社提供)

ミャンマー・キナンが建設中の新社屋。本社機能のほか、ショールームや研修施設を併設する=19日、ヤンゴン郊外(同社提供)

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