【シンガポール】飲料F&N、ミャンマービール市場に再参入[食品](2019/09/27)
シンガポールの飲料大手フレイザー・アンド・ニーブ(F&N)は、4年ぶりにミャンマーのビール市場に参入した。現地の合弁会社が7,000万米ドル(約75億円)を投じて建設した工場を25日に稼働。ビールメーカー大手の一角を狙っていく考えだ。
工場はヤンゴン北部レグ郡区に開設した。F&Nの親会社であるタイ飲料最大手タイ・ビバレッジの「チャーン」ブランドのラガービールを生産する。年産能力は5万キロリットル。今後数年で生産能力を増強することも視野に入れている。
合弁会社エメラルド・ブルワリー・ミャンマー(EBML)が製造・販売を手掛ける。EBMLには、F&Nの完全子会社F&Nインベストメンツが79.8%、ミャンマーのサンエース・カンパニー・コーポレーションが20.0%、同国財閥シュエ・タン・ルウィン傘下のタン・ルウィン・エー・ヤー・インダストリアル・プロダクション&コンストラクションが0.2%をそれぞれ出資している。
F&Nのコー・ポーティオン会長は「ミャンマー市場に再進出できたことを喜ばしく思う。過去20年近くにわたり同国で事業展開した実績を生かして、EMBLを大手の一角を占める企業に成長させたい」と意気込みを語った。
F&Nは15年、保有していたミャンマーの大手ビール会社ミャンマー・ブルワリー(MBL)の株式55%を全てキリンホールディングスに売却し、ミャンマー市場から撤退していた。「ミャンマービール」などを生産するMBLは、同国でシェアの8割を握る。