【タイ】クボタのタイ法人、上期は9%増収[製造](2019/08/28)
クボタのタイ法人サイアムクボタ(SKC)は27日、2019年上半期(1~6月)の売上高が前年同期比9%増の270億バーツ(約932億円)だったと明らかにした。19年通年では前年比12%増の600億バーツ、24年までに1,000億バーツを目指す。
上半期の売上高のうちタイ国内における売上高が170億バーツで、全体の約6割を占めた。政府が農業の機械化を促進しているほか、第1四半期(1~3月)に複数の新製品を投入したことが増収につながった。
海外における売上高は100億バーツで、主な輸出先はカンボジア、ラオス、ミャンマーだった。SKCの木村浩人社長は「ミャンマーとベトナム、ラオスを中心とした東南アジア諸国連合(ASEAN)の売り上げは、米中貿易摩擦や不安定な為替相場、干ばつの影響を受けているが、一時的なもの」と説明。海外売上高比率を現在の4割から24年までに5割に引き上げたい考えを示した。
SKCのタイ国内における農機の年間平均販売台数はトラクターが3万8,000台、コンバインが3,400台。24年までにそれぞれ6万台、6,000台を目指す。木村社長によると、トラクターの年産能力は7万6,000台、コンバインは2万台。トラクターの生産はフル稼働に近づいているため、24年まで年1億~2億バーツを投じて、生産を増強していく計画という。
サッカーのタイ代表チーム「チャーンスック」の公式スポンサーを務めるSKCはこのほど、限定デザインのトラクターとコンバイン、小型掘削機を発表した。年内に計1,000台の販売を目指す。
タイの19年の農機市場は450億バーツ規模に達する見通し。SKCは、市場シェア70~80%を握っているという。