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【マレーシア】カスペルスキー、ア初の透明性センター設置[IT](2019/08/16)

ロシアのサイバーセキュリティー大手カスペルスキーは15日、マレーシアの行政都市プトラジャヤに、政府機関などに同社製品のソースコードを開示する「トランスパレンシー(透明性)センター」を開設すると発表した。同センターの設置は、スイス・チューリヒ、スペイン・マドリードに次いで世界3カ所目となる。来年初めに開業する予定だ。

トランスパレンシー・センターは、同社の商品とサービスの透明性を世界市場で伝える取り組み「グローバル・トランスパレンシー・イニシアチブ」の一環となる。マレーシアの通信・マルチメディア省傘下で国内のデジタルシステムの監視・強化を担うサイバーセキュリティー・マレーシアと組んで設置する。

センターは、カスペルスキーの顧客となる政府機関や企業に対して、提供しているソリューションのプロセスやソースコードを要望に応じて開示し、事業の安全性を確認してもらう役割を担う。同社製品は米政府機関が安全保障上の問題を理由に使用禁止措置を講じた経緯もあり、センターの設置を通じて情報管理に関する顧客の懸念を払拭する狙いもある。

同社のユージン・カスペルスキー最高経営責任者(CEO)は「われわれにとって、アジア太平洋地域では初となるトランスパレンシー・センターを通じて、マレーシアの顧客にサービスの信頼性、透明性を伝えていく」と述べた。

サイバーセキュリティー・マレーシアのアミルディン・アブドゥル・ワハブ最高経営責任者(CEO)は、「サイバー攻撃はマレーシアでも脅威となっている。センターの設置は、政府と民間企業がサイバー攻撃への取り組みで連携する好例となる」と期待を込めた。

カスペルスキーは2017年にマレーシアに進出。事業拠点を設置し、コンピューターやインターネット向けセキュリティーソフトの販売、 保守サービスを提供している。

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