【シンガポール】中国平安保険、医療用AIの提供を開始[医薬](2019/07/25)
中国平安保険傘下のピンアン・スマート・ヘルスケアが、シンガポールで医療向けの人工知能(AI)サービスの提供を開始する。公営医療グループのシングヘルスなどに提供し、共同研究も推進する。
AIを用いて医者の診断を支援するシステム「アスクボブ」を展開する。医者からの「糖尿病患者にグリメピリドを投与する場合の効果と副作用は?」といった質問に回答するほか、1,500種類以上の病気の診断や治療方針も提示する。
AIに医療関連の論文などの情報だけでなく、匿名化した患者の医療記録などのビッグデータを学習させ、平安保険が保有する医療関連のナレッジグラフ(検索エンジンの検索性を拡張する米グーグルの知識基盤)を活用しているのが特徴だ。医者が使いやすいように、先端自然言語処理技術も取り入れている。
シングヘルスとは4月から協業を開始し、2型糖尿病患者向けの診断・治療方針の決定にアスクボブを活用している。
シンガポール国立大学病院(NUH)を運営する国立大学医療システム(NUHS)とは、アスクボブによる論文解析や医療研究トレンドの分析などで共同研究を行っている。