【タイ】アルプス物流が新倉庫、東南ア最大拠点に[運輸](2019/07/19)
電子部品などの物流・保管事業を手掛けるアルプス物流(横浜市)は17日、タイ法人のアルプス・ロジスティクス(タイ)が、東部チャチュンサオ県バンパコンで新倉庫を竣工(しゅんこう)したと発表した。既存の「バンナ倉庫」を移転する予定。倉庫面積は旧倉庫の2倍余りで、同社にとって東南アジア諸国連合(ASEAN)最大の拠点となる。
新倉庫の敷地面積は約3万2,000平方メートル。地上3階建て、倉庫面積は約2万4,000平方メートルで、旧倉庫の1万1,000平方メートルの2.2倍となる。投資額は非公表。電子部品や自動車関連部品メーカーが集積するバンナー地区では取扱貨物量が増加しており、今後一層の需要拡大が見込まれることから新倉庫を建設し、旧倉庫から移転することを決めた。
アルプス物流の広報担当者は「新倉庫への移転は、顧客企業の都合や運用の確認を行った上で順次進めていく」と説明。旧バンナ倉庫については、「賃借物件のため、(新倉庫への移転後に)契約満了のタイミングで解約する予定」とした。
新倉庫は一般貨物に加え、半導体や精密電子部品などを扱える空調や帯電防止、防塵対策などを施している。スワンナプーム国際空港や海運貨物の内陸コンテナ基地(ICD)があるバンコク東部ラクラバンに近く、国内および国際物流の重要拠点と位置づけられる。
アルプス・ロジスティクス(タイ)は2008年、アルプス物流のASEAN3カ国目の法人として設立された。同年にレムチャバン倉庫(倉庫面積3,100平方メートル)、10年にアユタヤ倉庫(1,150平方メートル)、12年に旧バンナ倉庫、15年にスワンナプーム国際空港内に空港事務所を開設した。今回の新倉庫開設により、総倉庫面積は約2万8,000平方メートルに拡大した。