【日本】高速バスのウィラー、東南アジア展開を加速[運輸](2019/07/22)

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高速バス大手のWILLER(ウィラー、大阪市)は、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心とするアジア事業を強化する。同社が19日に東京都内で開催したイベントで村瀬茂高社長が明らかにした。

「ASEANでの事業を加速させる」と話すウィラーの村瀬社長=19日、東京(NNA撮影)

「ASEANでの事業を加速させる」と話すウィラーの村瀬社長=19日、東京(NNA撮影)

ウィラーは既に、台湾でバス大手の国光汽車客運(国光客運)、ベトナムでタクシー大手マイリン・グループ、シンガポールでカーシェアのカークラブを通じた事業を展開。ただ、日本国内での同社グループ利用者数は年間600万人なのに対し、3カ国・地域での提携先企業の利用客数は3億人に達しており、国外での市場規模が大きいと語った。

村瀬氏は、次の展開国としてフィリピン、インドネシア、タイ、マレーシアなどを挙げた。ベトナムでは今年9月にマイリンとの合弁で都市間バスの運行を開始する。

同社の調べによれば、ベトナムでのバスユーザーの9割は発着時刻の正確性に不満がある。このほか、タイでは「料金の高いデラックスバスを予約したがエアコンが効かなかった」、マレーシアでは「ウェブサイトでは直行と書いてあったが実際には経由便で1時間到着が遅れた」「運転手の運転が乱暴で生きた心地がしなかった」といった利用者の不満があったという。村瀬氏は、日本のような安心・信頼できるサービスを求める声は強く、商機があると語った。

■日本ではMaaSを開始

ウィラーはシェア自転車や鉄道といった複数の交通・移動手段を1つのサービスとして捉える「MaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)」事業を今年8月から、北海道東部(道東)で観光客をターゲットに運用を開始する。観光バスかレンタカーでの周遊が中心の道東で、公共交通機関を気軽に利用できる経路探索機能や体験したいアクティビティーなどを、一つのアプリで予約・決済が可能となる。同社が鉄道事業を行う京都府北部(京都丹後鉄道沿線)でもMaaSを展開。観光客だけではなく地域住民の利用も促す。

日本でのMaaSの取り組みはトヨタ自動車が既に「マイルート」のブランドで昨年11月から福岡市で実証を重ねており、来年から本格的に全国展開する計画だ。自動車メーカーのMaaSとの違いについて村瀬氏はNNAに対し、「(ウィラーでは)移動手段がない住民・地域を中心に考えている」と説明。MaaSが本当に必要なのは、1時間に1本の鉄道や路線バスすらも確保できない地域であり、「都市であれば、交通系ICカードと経路検索サービスがあればよく、MaaSの必要性に迫られていない」とも付言した。

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