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【インドネシア】富士フイルム、脳病院に画像処理機器を導入[医薬](2019/07/16)

フジフイルムは、国立脳センターの開院5周年記念イベントで、同院へのPACS導入を発表した=15日、ジャカルタ(NNA撮影)

フジフイルムは、国立脳センターの開院5周年記念イベントで、同院へのPACS導入を発表した=15日、ジャカルタ(NNA撮影)

富士フイルムのインドネシア法人、フジフイルムインドネシアは15日、医用画像情報システム(PACS)を東ジャカルタの脳神経外科病院「国立脳センター」に導入したと発表した。導入を機に、共同セミナーなども実施していく。フジフイルムのPACSはこれまでに国内6カ所の病院で採用されている。年内にさらに2カ所の病院への提供を目指す。

PACSは、磁気共鳴画像装置(MRI)やコンピューター断層撮影装置(CT)などで撮影した医用画像を、ネットワークを通じて保管・管理するシステムで、フィルムでの保管に比べて関係者間の情報共有の迅速化や保管コストの削減が期待できる。富士フイルム独自の画像処理技術を導入したPACS「SYNAPSE(シナプス)」は、高画質な画像を素早く共有することで業務効率の向上などにもつながる。

フジフイルムインドネシアの川久保典之社長によると、PACSの販売価格は20億~70億ルピア(約1,500万~5,400万円)。これまでに首都ジャカルタやバリ島、カリマンタン島などで計6カ所の病院に販売した。年内に計9カ所に増やす。川久保社長は「富士フイルムのヘルスケアITソリューションを通じて、インドネシアの医療サービスの向上を支援する」と話した。

国立脳センターは、5年前に国内初の脳神経外科病院として全面開院した。ムルスリッド・ブスタミ社長は、PACSを導入することで、患者や医療従事者の負担を軽減できると説明。「従来は救急外来の治療を施せるまでに平均29分掛かっていたが、富士フイルムのPACSを利用すれば27分に短縮できる。1分の遅れが神経系に影響を及ぼすこともあり、この時間短縮は非常に重要な意味を持つ」と述べた。

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