【ミャンマー】中国塗料、ティラワで工場建設[製造](2019/05/15)
中国塗料(東京都千代田区)は9日、ミャンマー最大都市ヤンゴン近郊のティラワ経済特区(SEZ)で、船舶用や防さび効果のある塗料を生産する工場を建設すると発表した。近く着工し、来年3月の完成を予定する。インフラ開発の増加に伴う需要を見込み、5年後には売上高12億円を目指す。
同社は東南アジアで、タイ、インドネシア、シンガポール、ベトナム、マレーシアに生産拠点を持ち、ミャンマーは6カ国目。工場を運営するミャンマー現地法人「CHUGOKU―TOA PAINTS(MYANMAR)」の資本金は700万米ドル(約8億円)で、タイの連結子会社である「TOA―CHUGOKU PAINTS」(TCP)が95%、中国塗料が5%を出資する。TCPはタイ現地企業TOAとの合弁会社。
ティラワSEZに建設する新工場の敷地面積は1万9,250平方メートルで、船舶用塗料と鉄のさびを防ぐ重防食塗料を生産する。生産量は非公表。工場の建設コストなどで8億~10億円の初期投資を行う。
中国塗料戦略企画部によると、ミャンマーでは漁船の修繕時に使われる船舶用の塗料や、橋や鉄道などの大型インフラ設備で鉄製部材のさびを防ぐ重防食塗料の需要がこの先も増える見通し。これまでは、TCPがヤンゴンに事務所を設けて販売してきたが、現地生産に踏み切り、競争力を強める。ミャンマーでの売上高を、5年後に約12億円まで引き上げる考えだ。同社の東南アジア地域での売上高は、2019年3月期で約147億円。