【インドネシア】「あしたも行きたい学校に」酢谷初代校長[社会](2019/04/11)
18日に開校を控えたジャカルタ日本人学校(JJS)チカラン校=略称チカラン日本人学校(CJS)の初代校長として、1日付で就任した酢谷昌義(すだに・まさよし)氏に、経歴や抱負を聞いた。
――これまでの経歴は。
島根県出身で、日本では県内の小中学校で教員を務めた。1994~97年にカタールのドーハ日本人学校で初めての海外勤務を経験した。学校はその後、閉校したが、2009年の再立ち上げに携わり、12年まで勤務した。当時も少人数の学校だったが、その分、児童や生徒との距離が近く、保護者や地域住民の方々とも濃密な関わりや信頼関係が構築できたと感じている。CJSでも、ドーハでの経験を生かし、少人数ならではの楽しい学校にしていきたい。
――保護者や工業団地周辺の日本人との関わり方は。
学習公開日や音楽発表会など、子どもたちの頑張る姿を見てもらう機会をなるべく多く設けていきたい。ドーハ日本人学校でも月に1回程度そういった形で外部の方と交流を図っていたが、非常に評判が良かった。当地の学校やインターナショナルスクールとの交流も計画していく。工業団地の日系企業の方にお話を伺う機会を持つことも可能だと考えている。子どもたちからは「あしたも行きたい」、保護者からは「通わせて良かった」と思ってもらえるよう、いろいろな声を聞き、「CJSだからできること」を探っていきたい。
――どのような学校を目指していきたいか。
一番は、生徒や児童にとって「楽しい学校」だ。保護者や地域から信頼される学校を目指していきたいと考えている。また、「自立と共生」の力を育てることに重点を置き、支え合いや磨き合いといった子どもたち同士で高め合っていける環境を用意していく。
校長、教頭を含む日本人教諭15人のうち、インドネシアでの教育経験がある者も2人いる。この春に日本から入学・編入してくる児童や生徒も多い中、インドネシアでの教育経験者の存在は安心感にもつながるはず。もちろん日本と同じ指導要領、教育水準で学校を運営していく。教員、保護者、地域住民が一体となって、子どもたちの快適な居場所を作り上げていきたい。