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【フィリピン】情報通信レカム、同業FTの比法人など買収[IT](2019/03/27)

情報通信機器やLED(発光ダイオード)照明などを扱う中堅商社のレカム(東京都渋谷区)は25日、同業エフティグループ(FT)からフィリピン、タイ、インドネシアの海外現地法人5社の株式の8割を買収し、子会社化すると発表した。海外の営業基盤を広げ、事業を強化する。

買収は両社の合意に基づく決定で、FTの3カ国の現地法人と、タイにあるアジア統括会社、フィリピン法人の子会社の計5社の株式のうち、FT保有分を80%ずつ取得する。買収額は15億~16億円となる見込みだ。

レカムの砥綿正博(とわた・まさひろ)取締役最高財務責任者(CFO)はNNAに対し、「FTとは以前から海外事業で業務提携しており、当社が進出していない国に営業基盤を持つなど、相乗効果が期待できる」と説明。5社の売り上げが上乗せされる増収効果に加えて、現地社員や顧客を引き継ぐことによる営業基盤の強化と効率化、購買コストの削減が期待できるという。

フィリピンでは、FT現地法人株の80%に当たる1,408万4,000株を取得する。FTのフィリピン法人は、2015年11月から製造業を中心にLED照明を販売している。今後はLED照明に加え、業務用エアコン、コンプレッサーなどに製品の幅を広げ、収益を拡大する方針。レカムがベトナムで販売している太陽光発電システムなどを売り込むことも視野に入れているという。

レカムは、2015年にLED照明の販売を中心に海外事業をスタート。現在、中国の上海、大連、広州、ベトナム、マレーシア、インド、ミャンマーの5カ国で展開し、海外事業を積極的に拡大している。一方、FTはレカムが進出していないフィリピン、タイ、インドネシアに進出。ただ、海外の収益性は国内より厳しく、今後は国内事業に集中する方針という。

買収後のレカムの拠点は東南アジアを中心に8カ国となり、今後はインドなどの事業強化も検討していく。

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