【フィリピン】財閥サンミゲル、18年の売上高1兆ペソ突破[経済](2019/03/18)
フィリピンの財閥サンミゲル・コーポレーション(SMC)が15日に発表した2018年連結決算は、売上高が前年比24%増の1兆249億4,300万ペソ(約2兆1,730億円)となり、初の1兆ペソの大台に乗った。インフラ以外の全部門で2桁増収となったことが大台突破を後押しした。
本業のもうけを示す営業利益は5%増の1,170億8,500万ペソ、純利益は1%増の551億7,500万ペソだった。大幅な原油価格の下落が石油化学事業の利益を半減させたことが小幅増益の要因。
子会社別にみると、石油元売りペトロンは売上高が28%増の5,573億8,600万ペソ。10~12月期に9週連続で国際石油価格が下落したことが響き、純利益は50%減の70億690万ペソだった。
食品・飲料部門サンミゲル・フード・アンド・ビバレッジは、ビールや食品が堅調で、売上高は14%増の2,863億7,800万ペソ。営業利益と純利益はともに8%増加し、それぞれ459億5,000万ペソと305億3,300万ペソだった。
飲料部門のうち、キリンホールディングスが出資するサンミゲル・ブルワリー(サンミゲルビール=SMB)の売上高は14%増の1,292億4,900万ペソ、純利益は15%増の238億3,600万ペソ。蒸留酒部門ヒネブラ・サンミゲル(GSMI)の売上高は19%増の248億3,500万ペソ、純利益が75%増の10億5,300万ペソ。両部門とも2桁の増収増益となった。食品部門サンミゲル・ピュアフーズは、売上高が13%増の1,322億9,900万ペソだったが、純利益は15%減の58億8,500万ペソとなった。
発電を手掛けるSMCグローバル・パワー・ホールディングスは、売上高が45%増の1,201億300万ペソ、営業利益が37%増の331億7,400万ペソと好調だった。サンバレス州のマシンロック石炭火力発電所の買収など、発電設備の増加が奏功し大幅増益となった。
インフラ部門は、昨年と同様に運営する全ての高速道路で交通量が増え、売上高が9%増の245億3,000万ペソ、営業利益が13%増の118億2,800万ペソだった。