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【フィリピン】佐賀県知事が魅力PR、県舞台の映画公開で[観光](2019/02/11)

佐賀県の山口祥義知事は8~9日、訪問先のフィリピンで県の魅力をPRした。山口氏が同国を訪れたのは初めて。佐賀が主要なロケ地となったフィリピン映画「Hanggang Kailan?(いつまで?)」の公開に合わせ、観光名所や特産品をトップセールスした。

佐賀県の山口知事(左)がフィリピンを初訪問し、県の魅力を発信した=8日、首都圏マカティ市(NNA撮影)

佐賀県の山口知事(左)がフィリピンを初訪問し、県の魅力を発信した=8日、首都圏マカティ市(NNA撮影)

8日夜には、マニラ首都圏マカティ市の在フィリピン日本大使公邸でPRレセプションを催した。ドミンゲス財務相夫妻をはじめとする現地関係者約150人を前に、山口氏は「フィリピン人観光客が好きになる『インスタ映え』する名所がたくさんある」とアピールした。

同日には、ドミンゲス氏に県親善観光大使の委嘱状を手渡した。ドミンゲス氏は「昨年に佐賀を訪れ、とてもいい思い出となった。家族や知人にも旅行先として勧めている」と話した。

佐賀県が舞台の映画は6日に公開された。佐賀県フィルムコミッションが支援した2作品目のフィリピン映画で、フィリピン人のカップルが別れの前の最後の旅先として佐賀を巡るロマンス。シーンの7割以上が佐賀県で撮影された。大魚神社の海中鳥居やスキー場「天山リゾート」などが登場し、映画を見た人の「ロケ地観光」につながることが期待される。

■九州の「周遊」需要取り込み

山口氏によれば「リピーター客が多いのが佐賀の自慢」。狙うのは、九州の主要空港である福岡空港を起点に九州を周遊する観光客だ。「今は福岡県と長崎県が外国人の訪問先のトップ2だが、両県に挟まれる佐賀でまずは一泊してもらいたい」と語った。

県の担当者は「東南アジア諸国連合(ASEAN)では、福岡空港との直行便が飛んでいるタイとフィリピンからの観光客誘致を狙っている」と説明する。佐賀がロケ地として呼び込んだタイの映像作品は、14年以降、計7作品が公開されており、タイ人旅行者の急増につながったという。

佐賀県を訪れた外国人の延べ宿泊者数は、2017年が前年比54%増の38万5,250人で、14年実績からは約4倍に増えた。フィリピン人はまだ数百人にとどまるが、映画の効果で今後の伸びが期待できる。

今後は、観光客の呼び込みのほか、佐賀牛や日本酒などの特産品のフィリピンへの輸出にも力を入れていく。佐賀牛を取り扱う飲食店は、既にフィリピンに20店舗以上ある。日本酒ではまだ実績がないが、「日本酒メーカーとフィリピンの販売業者との調整をしているところ」(県の担当者)という。

山口知事は9日、マカティ市内の大型商業施設で行われた県PRイベントに出演し、タイとフィリピンで計4日間の日程を終えて帰国した。

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