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【韓国】SKCが中国に合弁、酸化プロピレンを生産[化学](2018/12/11)

韓国の化学素材大手SKCが、ポリウレタンをはじめとする各種化成品の原料となる酸化プロピレンの生産工場を中国山東省に合弁で設立する。9日、ドイツ企業2社、中国企業1社と覚書(MOU)を交わしたと発表した。年産規模は30万トン。2021年上期の稼働を目指す。

合弁の相手先は、独化学大手エボニックと同エンジニアリング大手ティッセンクルップ・インダストリアルソリューション、同省シ博市にある石油化学企業、シ博斉翔騰達化工(シ=さんずいに輜のつくり)の計4社。出資比率などの詳細はこれから詰める。

SKCは、過酸化水素から酸化プロピレンを製造する工法「HPPO」を土台とした経営ノウハウを新会社に提供する。同社は、エボニックとティッセンクルップ・インダストリアルソリューションの技術を導入し、2008年にHPPOを業界で初めて実用化した。新会社はシ博斉翔騰達化工から酸化プロピレンの原料を調達する。

SKCによると、酸化プロピレンの世界市場は年30~40%のペースで成長している。自動車の内装材向けポリウレタンの原料であるポリオールや、化粧品や医薬品の原料であるプロピレングリコールの基礎原料向けなどに需要が拡大しているという。

同社は2025年までに全世界で100万トンの酸化プロピレンを生産できる体制を構築する計画。今後は、東南アジアや中東に酸化プロピレンの生産拠点を設立する。同社によると、これらの地域の酸化プロピレンの市場規模は世界全体(950万トン)の半分を占めるという。

SKCは中国に合弁会社を設立する(同社提供)

SKCは中国に合弁会社を設立する(同社提供)

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