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【香港】ファッション感覚のカラコン、シードが発売[製造](2018/09/20)

コンタクトレンズメーカーのシードは19日、米国の人気ファッションブランド「ジルスチュアート」とコラボレーションしたカラーコンタクトレンズを、今月26日に香港で発売すると発表した。浦壁昌広社長は、アジアで販売していく商品とした上で、「香港はショーウインドー効果が期待でき、非常に重要な市場」と説明。香港を皮切りに、シンガポールや中国本土などで発売していく計画を明らかにした。

ファッション感覚のコンタクトレンズ「ジルスチュアート・ワンデー・UV」は、洋服やメークと同じように瞳もファッションとして楽しんでもらいたいという思いから生まれた。ピンク、青、オリーブの3色展開で、リボンやブーケ柄を取り入れた。1箱30枚入りで、オープン価格は308HKドル(約4,400円)。着色部分をレンズ素材の間にはさんだ構造で、目やまぶたなどに直接色素が触れる心配はないという。また、紫外線吸収剤を配合しているため、瞳に有害とされる紫外線をカットする。

19日に行われた新商品のイベントでは、実際に商品を装着したモデルが登場し、メークと合わせた楽しみ方を紹介した。

同商品は先月に日本で発売されたばかり。海外では、今年のクリスマスまでにシンガポールとマレーシア、来年初めに台湾、来夏までに本土にそれぞれ投入する計画だ。香港とシンガポールは1日使い捨てコンタクトレンズの利用比率が大きく、浦壁社長は「早い時期に(同商品を)出したかった」とコメント。両市場とも他市場への波及効果を期待する。

香港のコンタクトレンズ市場は小売ベースで100億~110億円規模で、このうち、カラーコンタクトレンズが20~25%を占める。同社は既にカラーコンタクトレンズのブランド「アイコフレ」を販売しているが、カラコン市場のシェアは5%未満にとどまる。浦壁社長は、「『アイコフレ』は単色で少しおとなしめの印象だが、今回の商品は2色使いとなっている」と述べ、新商品投入により、向こう3年でシェアを5~7%まで引き上げる方針を表明した。

シードは2013年、鋭視光学(ブラボー・ビジョン・オプティカル)と販売代理店契約を結び、香港・マカオに進出。「アイコフレ」のほか、主力のコンタクトレンズブランド「ピュアシリーズ」などを投入している。

シードの18年3月期本決算は売上高が前年比13.8%増の278億2,700万円、純利益は36.8%増の11億9,800万円だった。現地法人の売り上げと現地代理店への卸売りの合計からなる海外売上高は39.1%増の16億円。同社は海外展開に注力することで、19年3月期の海外売上高を34.4%増の21億5,000万円と見込んでいる。

シードは新しいカラーコンタクトレンズを香港に投入。浦壁社長(中央)は市場シェア拡大に意欲を示す=19日、旺角(NNA撮影)

シードは新しいカラーコンタクトレンズを香港に投入。浦壁社長(中央)は市場シェア拡大に意欲を示す=19日、旺角(NNA撮影)

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