【シンガポール】通信3社決算、シングテルは減収減益[IT](2018/08/10)

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シンガポールの通信大手3社の4~6月期決算が8日までに出そろった。最大手のシンガポール・テレコム(シングテル)は3社で唯一、減収減益を記録。海外関連会社が不振だったほか、主力の携帯電話サービスも振るわなかった。携帯電話契約件数は3社とも減少しており、各社は厳しい競争環境に置かれている。

シングテルが8日に発表した連結決算によると、純利益は前年同期比6.6%減の8億3,150万Sドル(約679億2,260万円)、売上高は0.5%減の41億3,380万Sドルだった。出資先であるインドの携帯電話サービス最大手バルティ・エアテルとインドネシアのテルコムセルがともに業績不振に陥っている。

■IT管理や情報通信技術が不振

グループ全体の売上高を部門別に見ると、主力の携帯電話サービスは2.2%減の13億9,200万Sドルと不振。特にシンガポールの落ち込みが目立った。ITの運用管理を手掛けるマネージドサービスなどの情報通信技術(ICT、3.7%減)、データ・インターネット(1.5%減)がいずれも悪化した。データ・インターネットのうち、サイバーセキュリティー事業はアジア太平洋地域で2桁増収を記録したものの、米国では価格競争の激化などで大幅減収となった。固定電話は13.0%の減収だった。

一方で、通信機器販売(13.7%増)や有料テレビ(12.1%増)は好調だった。

顧客別の売上高は、個人向けサービスが1.9%の増収だったものの、法人向けは3.2%の減収となった。法人向けは2017年に大型インフラ事業が終了したことなどが響いた。新たな収入源として力を入れているデジタル関連サービスなどのデジタルライフは5.4%減収。デジタル広告の子会社アモビーの不振が目立った。

■有料テレビはW杯放映が貢献

シンガポールの部門別売上高は、携帯電話サービスが3.8%減。顧客1人当たりの月間平均収入(ARPU)が35Sドルと2.4%減少した。固定電話は2.4%減だった。一方で、有料テレビは13.6%増と好調。サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の放映権を獲得したことが増収につながった。通信機器販売は5.5%増、固定ブロードバンドは4.4%増だった。

競合のスターハブの4~6月期決算は、純利益が22.8%減の6,170万Sドル、売上高は5.4%増の5億9,730万Sドルだった。

部門別の売上高は、主力の携帯電話サービスが6.6%減の2億1,350万Sドルと落ち込んだ。国際電話や通話、使用上限を超えたデータ通信の料金収入の減少などが背景にある。

M1の4~6月期決算は、純利益が2.1%増の3,730万Sドル、売上高は1.7%増の2億5,320万Sドル。3社の中で最も事業規模が小さいものの、唯一、増収増益を達成した。携帯電話サービスの売り上げは3.8%増加。ポストペイド(後払い)が堅調だった。ブロードバンドなどの固定通信サービスは27.4%増と大きく伸長。光ファイバーの契約数が増えたほか、法人向けプロジェクトも好調だった。

■シングテルの4G加入者は9%増

3社のシンガポールでの携帯電話契約件数を見ると、シングテルは6月末時点で前年同月比1.1%減の408万1,000件だった。ポストペイドが2.1%増えた一方で、プリペイド(前払い)は5.7%減少した。第4世代(4G)通信サービス加入者は8.9%増の290万5,000人となっている。

スターハブの携帯電話契約件数は1.4%減の225万8,000件。プリペイドが2.5%、ポストペイドが0.7%それぞれ減少した。M1の携帯電話契約件数は3.9%減の196万4,000件。ポストペイドが5.6%増と堅調だったものの、プリペイドは19.5%減と2桁のマイナスを記録した。

シンガポールの携帯電話市場のシェア(6月末時点)はシングテルが49.2%となり、前年同月の48.8%から拡大した。一方で、スターハブは27.1%から27.0%、M1は24.1%から23.6%にそれぞれ低下している。

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