【マレーシア】東洋エンジ、ジョ州の水蒸気分解施設を完工[建設](2020/02/18)
東洋エンジニアリングはこのほど、マレーシア・ジョホール州の石油化学コンプレックスで建設していたスチーム・クラッカー・コンプレックス(SCC、水蒸気分解施設)が完工したと発表した。昨年末に、発注元となるマレーシアの国営石油ペトロナスとサウジアラビア国営石油サウジアラムコの折半会社、プングラン・リファイニングに引き渡した。受注額は2,400億円。
東洋エンジニアリングが建設したのは、ペトロナスが南部プングランで進める同国最大規模の石油・ガス精製施設建設プロジェクト「石油精製・石油化学統合開発(RAPID)」の中核施設。東洋エンジニアリングと同社現地法人のトーヨー・マレーシアで構成するコンソーシアムが、2014年8月に設計・調達・建設を一括で受注した。5年4カ月かけて完成した。
東洋エンジニアリングの広報担当者はNNAに対し、「日本本社だけでなく、マレーシア、インド、インドネシアの関連会社も設計業務を手掛けた」と話した。SCCの年産能力は、◇エチレンが129万1,000トン◇プロピレンが63万トン◇ブタジエンが18万5,000トン◇分解ガソリンが66万トン◇ベンゼンが17万5,000トン◇MTBE(メチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)が55万トン――となる。
同社によると、施設に設置した蒸留塔の一つ、プロピレン精留塔2号は高さ121メートルで、マレーシア国内で最も高いという。