【ベトナム】ロンハウ工業団地、ビル型レンタル工場開業[建設](2019/12/26)
ベトナム南部ロンアン省のロンハウ工業団地は25日、同省初のビル型レンタル工場を正式開所した。コストの優位性を強調しながら、裾野産業とハイテク産業を中心に売り込みを図る。
レンタル工場は1期と2期に分けて開発しており、今回は1期が開所した。建物は地上6階建てで、延べ床面積は約2万平方メートル。100~3,330平方メートル規模の工場が入居できる。床の耐荷重は、1平方メートル当たり600~1,000キログラムだ。
レンタル工場は、進出企業の初期投資を抑える利点がある。工業土地の取得やリースと違い、工場の建設投資は必要なく、入居まもなくから生産活動ができる。廃棄物や騒音などの各種規制も順守した環境配慮型の設備で、ロンハウ工業団地のブイ・レ・アイン・ヒエウ営業部長は、レンタル工場への誘致では、「裾野産業とハイテク産業」関連企業に重点を置いていると指摘。日系とくに中小企業に売り込みを強化する考えを示した。また、「今後は賃料上昇や各種規制の強化も考えられる」と指摘し、迅速な決断がコスト削減につながるとも説明した。レンタル工場の1カ月賃料は、1平方メートル当たり4.5~6米ドル(約490~660円)だ。
1期は、すでに8企業の入居が決まっており、占有率は70%を超えた。ベトナムの宝飾品大手フーニュアン・ジュエリー(PNJ)も宝石加工拠点を設置した。1期レンタル工場に隣接して設置する2期も同規模の予定で、2020年前半に着工して同年末までの開所を目指している。