配当金を受け取ったとき(配当所得)
[平成31年4月1日現在法令等]
1 配当所得とは
配当所得とは、株主や出資者が法人から受ける剰余金や、利益の配当、剰余金の分配、投資法人からの金銭の分配又は投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託以外のもの)及び特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得をいいます。
2 所得の計算方法
配当所得の金額は、次のように計算します。
収入金額(源泉徴収税額を差し引く前の金額)-株式などを取得するための借入金の利子
= 配当所得の金額
(注) 収入金額から差し引くことができる借入金の利子は、株式など配当所得を生ずべき元本のその年における保有期間に対応する部分に限られます。
なお、譲渡した株式に係るものや確定申告をしないことを選択した配当に係るものについては、収入金額から差し引くことができる借入金の利子には当たりません。
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3 配当所得の源泉徴収
配当所得は、配当等の支払の際に次に掲げる株式等の区分に応じて所得税等が源泉徴収されます。源泉徴収された所得税等は、原則として、その年分の納付すべき所得税額等を計算する際に差し引きます。
- (1) 上場株式等の配当等の場合
15.315%(他に地方税5%)の税率により所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されます。- (注1) 発行済株式の総数等の3%以上に相当する数又は金額の株式等を有する個人(以下「大口株主等」といいます。)が支払を受ける上場株式等の配当等については、この軽減税率適用の対象となりませんので、次の(2)により源泉徴収されます。
- (注2) 平成25年1月1日から令和19年12月31日までの間に支払を受ける配当等については、所得税とともに復興特別所得税が源泉徴収されます。
- (2) 上場株式等以外の配当等の場合
20.42%(地方税なし)の税率により所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されます。
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4 税額の計算方法
配当所得は、原則として総合課税の対象となる所得で、確定申告の対象とされますが、確定申告不要制度を選択することができるものもあります。
また、 上場株式等の配当所得については、総合課税によらず、申告分離課税を選択することができます (申告分離課税の選択は、確定申告する上場株式等の配当所得の全額についてしなければなりません。)。
上場株式等の配当所得に係る申告分離課税制度については、コード1331を参照してください。
-
(1) 総合課税
総合課税とは、各種所得の金額を合計して所得税額を計算するというものです。
総合課税の対象とした配当所得については、一定のものを除き配当控除の適用を受けることができます。
配当控除の適用については、コード1250を参照してください。 -
(2) 確定申告不要制度
配当所得のうち、一定のものについては納税者の判断により確定申告をしなくてもよいこととされています。これを「確定申告不要制度」といいます。
確定申告不要制度の対象となる配当等は、主に次のとおりとなっていますが、この制度を適用するかどうかは、1回に支払を受けるべき配当等の額ごと(源泉徴収選択口座内の配当等については、口座ごと)に選択することができます 。
なお、確定申告不要制度を選択した配当所得に係る源泉徴収税額は、その年分の所得税額から差し引くことはできません。
- イ 上場株式等の配当等及び投資法人からの金銭の分配の場合(大口株主等が受ける場合を除きます。)
支払を受けるべき配当等の金額にかかわらず、確定申告を要しません。 - ロ 上場株式等及び投資法人以外の配当等の場合
一回に支払を受けるべき配当等の金額が、次により計算した金額以下である場合には、確定申告を要しません。10万円 × 配当計算期間の月数(注) ÷ 12
- (注) 配当計算期間が1年を超える場合には、12月として計算します。また、配当計算期間に1月に満たない端数がある場合には、1月として計算します。
- イ 上場株式等の配当等及び投資法人からの金銭の分配の場合(大口株主等が受ける場合を除きます。)
- (注1) 上記の確定申告不要制度には、特定株式投資信託、公募証券投資信託(公社債投資信託を除きます。)及び特定投資法人の投資口の配当等も含まれます。
- (注2) 私募公社債等運用投資信託及び特定目的信託(私募のものに限ります。)の社債的受益権(上場株式等に該当するものを除きます。)の収益の分配については、15.315%(他に地方税5%)の税率による源泉徴収だけで納税が完結する源泉分離課税の対象とされています。
(所法24、181、182、措法8の2、8の4、8の5、9の3、37の11の6、復興確法28)
出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1330.htm)