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適格請求書等保存方式

[平成30年4月1日現在法令等]

 (平成31年分以降の元号の表示につきましては、便宜上、平成を使用するとともに西暦を併記しております。)

 平成35年(2023年)10月1日から消費税の仕入税額控除の方式として、適格請求書等保存方式が導入されます。

1 適格請求書等保存方式の概要

 平成35年(2023年)10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、適格請求書等保存方式が導入されます。適格請求書等保存方式の下では、税務署長に申請して登録を受けた課税事業者である「適格請求書発行事業者」が交付する「適格請求書」等の保存が仕入税額控除の要件となります。

2 適格請求書とは

 売手が買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段であり、一定の事項が記載された請求書や納品書その他これらに類する書類をいいます。

3 適格請求書発行事業者登録制度

 適格請求書発行事業者となるためには、税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」(以下「登録申請書」という。)を提出し、登録を受ける必要があります(注1)。
 なお、課税事業者でなければ登録を受けることはできません。
 また、登録申請書の提出を受けた税務署長は、登録申請書の審査を行った後、適格請求書発行事業者登録簿に法定事項を登載して登録を行います(注2)。税務署長は、登録を受けた事業者に対して登録番号を通知します(注3)。

  1. (注1)登録申請書は平成33年(2021年)10月1日から提出可能です。平成35年(2023年)10月1日から登録を受けるためには、原則として、平成35年(2023年)3月31日までに登録申請書を提出する必要があります。
  2. (注2)適格請求書発行事業者登録簿の登載事項は、インターネットを通じて国税庁ホームページにおいて公表されます。
  3. (注3)登録番号の構成は、法人番号を有する課税事業者であれば「T+法人番号」となり、それ以外の課税事業者であれば「T+13桁の数字」となります。

4 適格請求書発行事業者の義務等(売手側の留意点)

 適格請求書発行事業者には、適格請求書を交付することが困難な一定の場合を除いて、取引の相手方(課税事業者に限ります。)の求めに応じて、適格請求書を交付する義務及び交付した適格請求書の写しを保存する義務が課されます。
 なお、適格請求書には、区分記載請求書等(注)に必要とされる記載事項に加え、次の事項の記載が必要となります。

  • 登録番号
  • 消費税額等及び適用税率

(注) 平成31年(2019年)10月1日から平成35年(2023年)9月30日までの間、仕入税額控除のため保存が必要な請求書等です。
詳しくは、「コード6102 消費税の軽減税率制度の実施」をご覧ください。

5 仕入税額控除の要件(買手側の留意点)

 適格請求書等保存方式の下では、適格請求書などの請求書等の交付を受けることが困難な一定の場合を除いて、一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

 なお、適格請求書等保存方式導入後は、免税事業者や消費者など適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る消費税額を控除することができなくなりますが、一定の要件を満たす場合には、一定期間は、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額として控除できる経過措置が設けられています。

6 税額計算の方法

 平成35年(2023年)10月1日以降の売上税額及び仕入税額の計算は、以下の(1)又は(2)を選択することができます。

  1. (1) 適格請求書に記載のある消費税額等を積み上げて計算する「積上げ計算」
  2. (2) 適用税率ごとの取引総額を割り戻して計算する「割戻し計算」
     ただし、売上税額を「積上げ計算」により計算する場合には、仕入税額も「積上げ計算」により計算しなければなりません。

 詳しくは、下記をご覧ください。

  • 「消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書等保存方式が導入されます。(平成30年4月)」(PDF/408KB)
  • 「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書保存方式に関するQ&A(平成30年6月)(平成30年11月改訂)」

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(消法2、9、30、45、57の2~57の4、消令46、49、50、62、70の5、70の13、平28改正法附則52、53)

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出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm)