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課税の対象となる取引

[平成30年4月1日現在法令等]

 消費税の課税の対象となる取引は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の輸入です(注)。

(注) 電気通信回線(インターネット等)を介して、国内の事業者・消費者に対して行われる電子書籍・広告の配信等のサービスの提供(「電気通信利用役務の提供」といいます。)については、これまで、国内の事務所等から行われるもののみ消費税が課税されていましたが、平成27年10月1日以後、国外から行われるものについても、消費税が課税されることとされました。
 この改正に伴い、国外事業者が行う「電気通信利用役務の提供」のうち、「事業者向け電気通信利用役務の提供」(例:「広告の配信」等)については、当該役務の提供を受けた国内事業者に申告納税義務を課す「リバースチャージ方式」が導入されました。
 上記の見直しのほか、所要の改正が行われています。詳しくはコード6118 「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等について」をご参照ください。

1 資産の譲渡等

 「資産の譲渡等」とは、事業として有償で行われる資産の譲渡、資産の貸付け及び役務の提供をいいます。

(1) 資産の譲渡

 「資産の譲渡」とは、売買等の契約により、資産の同一性を保持しつつ、他人に移転させることをいいます。したがって、例えば、商品や製品の販売のほか、事業用設備を売却することが資産の譲渡に当たり、また、これら有形の資産のほか、例えば、特許権や商標権などの無体財産権の譲渡も資産の譲渡に含まれます。
 さらに、現物出資、負担付贈与、代物弁済なども資産の譲渡となります。

(2) 資産の貸付け

 「資産の貸付け」とは、資産に係る権利の設定など他の者に資産を使用させる一切の行為をいいます。
 なお、無体財産権の実施権や使用権等を設定する行為も資産の貸付けに含まれます。

(3) 役務の提供

 「役務の提供」とは、例えば、土木工事、修繕、運送、保管、印刷、広告、仲介、興行、宿泊、飲食、情報の提供、出演などのサービスを提供することをいいます。
 医師、弁護士、公認会計士、税理士などによるその専門的知識、技能等に基づく役務の提供も含まれます。

2 対価を得て行うもの

 「対価を得て」とは、資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に対して反対給付を受けることをいいます。
 したがって、営利を目的としない親睦会の会費や寄附金などは、消費税の課税の対象とはなりません。
 また、有償で行われるのが条件ですから、無償で行われた資産の譲渡等には、原則として消費税がかかりません。
 しかし、次のいずれかに当たる場合には、事業として対価を得て行われた資産の譲渡とみなされます。

(1) 個人事業者が自分の販売する商品などを家庭で使用したり消費した場合

(2) 法人が自社の商品などをその役員に対して贈与した場合
 なお、この場合の対価の額は、原則としてその者が通常他に販売する価額となります。

(消法2、4、28、消令2、消基通5-1-1から7、5-2-1、5-4-1、5-5-1、10-1-18)

出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6117.htm)