特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)【セルフメディケーション税制】
[平成31年4月1日現在法令等]
1 セルフメディケーション税制の概要
健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行っている方が、平成29年1月1日から令和3年12月31日までの間に、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族のために特定一般用医薬品等購入費(※)を支払った場合には、一定の金額の所得控除(医療費控除の特例)を受けることができます。
※ 特定一般用医薬品等購入費とは、医師によって処方される医薬品(医療用医薬品)から、ドラッグストアで購入できるOTC医薬品に転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)の購入費をいいます。
(注) セルフメディケーション税制は医療費控除の特例であり、通常の医療費控除との選択適用となります。したがって、この特例の適用を受ける場合は、通常の医療費控除を併せて受けることはできません。
また、これらのいずれかの適用を選択した後、更正の請求や修正申告によりこの選択を変更することはできません。
2 セルフメディケーション税制の適用を受けるための要件
(1) 適用を受けられる方
セルフメディケーション税制の適用を受けようとする年分に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として「一定の取組」を行っている居住者が対象となります。具体的には、次の取組が、「一定の取組」に該当します。
- 1.保険者(健康保険組合、市区町村国保等)が実施する健康診査【人間ドック、各種健(検)診等】
- 2.市区町村が健康増進事業として行う健康診査【生活保護受給者等を対象とする健康診査】
- 3.予防接種【定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種】
- 4.勤務先で実施する定期健康診断【事業主検診】
- 5.特定健康診査(いわゆるメタボ検診)、特定保健指導
- 6.市町村が健康増進事業として実施するがん検診
なお、申告される方が「一定の取組」を行っていることが要件とされているため、申告される方が取組を行っていない場合は、控除を受けることはできません。
(2) 特定一般用医薬品等購入費の範囲
セルフメディケーション税制の対象となる商品には、購入の際の領収書等にセルフメディケーション税制の対象商品である旨が表示されています。スイッチOTC医薬品の具体的な品目一覧は、厚生労働省ホームページに掲載の「対象品目一覧」をご覧ください。
一部の対象医薬品については、その医薬品のパッケージにセルフメディケーション税制の対象である旨を示す識別マークが掲載されています。
<セルフメディケーション税制 共通識別マーク>
3 控除額の計算方法
セルフメディケーション税制による医療費控除額は、実際に支払った特定一般用医薬品等購入費の合計額(保険金などで補填される部分を除きます。)から1万2千円を差し引いた金額(最高8万8千円)です。
なお、一定の取組(人間ドックなど)に要した費用は、セルフメディケーション税制による医療費控除の対象となりません。
4 セルフメディケーション税制の適用を受けるための手続き
セルフメディケーション税制の適用に関する事項を記載した確定申告書を所轄税務署長に提出してください。
また、次の(1)の書類を確定申告書に添付し、かつ、(2)の書類を確定申告書に添付するか、又は確定申告書の提出の際に提示してください。
- (1) セルフメディケーション税制の明細書
- (2) セルフメディケーション税制の適用を受ける方がその適用を受けようとする年分に一定の取組を行ったことを明らかにする書類((1)氏名(2)取組を行った年(3)取組に係る事業を行った保険者、事業者若しくは市区町村の名称又は取組に係る診察を行った医療機関の名称若しくは医師の氏名の記載があるものに限ります。)
書類の具体例は、(コード1134)取組を行ったことを明らかにする書類の具体例をご確認ください。
※1 明細書の記入内容を確認するため、確定申告期限等から5年を経過する日までの間、税務署から特定一般用医薬品等購入費の領収書の提示又は提出を求める場合があります。
※2 上記(1)は、経過措置として、平成29年分から令和元年分までの確定申告については、明細書を確定申告書に添付せず、領収書を確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示することによることもできます。
(所法73、120、所令262、措法41の17の2、措令26の27の2、措規19の10の2、平28厚生労働省告示第178号、第181号、平成29年改正法附則58)
出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm)