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医療費控除の対象となる出産費用の具体例

[平成31年4月1日現在法令等]

1 医療費控除の概要

 自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。

2 出産に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断

  1. (1) 妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用、また、通院費用は医療費控除の対象になります。

    (注)通院費用については領収書のないものが多いのですが、家計簿などに記録するなどして実際にかかった費用について明確に説明できるようにしておいてください。

  2. (2) 出産で入院する際に、電車、バスなどの通常の交通手段によることが困難なため、タクシーを利用した場合、そのタクシー代は医療費控除の対象となります。

    (注)実家で出産するために実家に帰省する交通費は医療費控除の対象にはなりません。

  3. (3) 入院に際し、寝巻きや洗面具など身の回り品を購入した費用は医療費控除の対象になりません。
  4. (4) 病院に対して支払う入院中の食事代は、入院費用の一部として支払われるものですので、一般的には医療費控除の対象になります。しかし、他から出前を取ったり外食したりしたものは、控除の対象にはなりません。

3 医療費を補てんする金額

 健康保険組合や共済組合などから出産育児一時金や家族出産育児一時金又は、出産費や配偶者出産費などが支給されますので、その金額は医療費控除の額を計算する際に医療費から差し引かなければなりません。

(注) 出産の前後の一定期間勤務できないことに基因して、健康保険法等の規定により給付される出産手当金は、医療費を補てんする性格のものではありませんので、医療費控除の計算上差し引く必要はありません。

(所法73、所令207、所基通73-3、73-7~9)

出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1124.htm)