スタートアップの資金調達・ビジネスマッチングサイト

借地権の評価

[平成30年4月1日現在法令等]

1 借地権の種類

 借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいいます(借地借家法2一) 。
 借地権も相続税や贈与税の課税対象になります。
 借地権には、次のとおり5種類の借地権が存在します。

  1. (1) 借地権(旧借地法、借地借家法((2)から(5)までを除く。))
  2. (2) 定期借地権(借地借家法第22条)
  3. (3) 事業用定期借地権等(借地借家法第23条)
  4. (4) 建物譲渡特約付借地権(借地借家法第24条)
  5. (5) 一時使用目的の借地権(借地借家法第25条)

 借地権を評価する場合には、(1)を「借地権」(以下「借地権」といいます。)、(2)から(4)を「定期借地権等」(以下「定期借地権等」といいます。)及び(5)を「一時使用目的の借地権」に区分して評価します。

2 借地権の評価

 借地権の価額は、借地権の目的となっている宅地が権利の付着していない、自用地(他人の権利の目的となっていない場合の土地で、いわゆる更地をいいます。以下同じです。)としての価額に借地権割合を乗じて求めます。この借地権割合は、借地事情が似ている地域ごとに定められており、路線価図や評価倍率表に表示されています。路線価図や評価倍率表は、国税庁ホームページで閲覧できます。

3 定期借地権等の評価

  定期借地権等の価額は、原則として、課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)において借地人に帰属する経済的利益及びその存続期間を基として評定した価額によって評価します。
 ただし、定期借地権等の設定時と課税時期とで、借地人に帰属する経済的利益に変化がないような場合等、課税上弊害がない場合に限り、その定期借地権等の目的となっている宅地の課税時期における自用地としての価額に、次の算式により計算した数値を乗じて計算することができます。

 定期借地権等の価額は、「定期借地権等の評価明細書」を使用して評価することができます。

4 一時使用目的の借地権の評価

 一時使用のための借地権の価額は、通常の借地権の価額と同様にその借地権の所在する地域について定められた借地権割合を自用地としての価額に乗じて評価することは適当ではありませんので、雑種地の賃借権の評価方法と同じように評価します。
 雑種地の賃借権の価額は、原則として、その賃貸借契約の内容、利用の状況等を勘案して評価しますが、次のように評価することができます。

  1. (1) 地上権に準ずる権利として評価することが相当と認められる賃借権(例えば、賃借権の登記がされているもの、設定の対価として権利金や一時金の支払のあるもの、堅固な構築物の所有を目的とするものなどが該当します。)
     雑種地の自用地としての価額×法定地上権割合と借地権割合とのいずれか低い割合
  2. (2) (1)以外の賃借権
     雑種地の自用地としての価額×法定地上権割合×1/2

(注) 法定地上権割合とは、その賃借権が地上権であるとした場合に適用される相続税法第23条に規定する割合をいいます。

(相法23、評基通9、27、27-2、87)

(参考)関連質疑応答事例

  • 一時使用のための借地権の評価
  •  国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。

出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4611.htm)