売った金額より少ない金額で事業用の資産を買い換えたとき
[平成30年4月1日現在法令等]
事業用の土地建物を売って事業用資産の買換えの特例を受ける場合、売った金額(譲渡価額)よりも買い換えた金額(取得価額)の方が少ないときは、その差額と買い換えた金額に20%(一定の場合は、25%又は30%となります(※)。以下同じです。) を掛けた額との合計額を収入金額として譲渡所得の金額の計算を行います。
売った金額よりも買い換えた金額の方が少ないときの譲渡所得の計算は次のとおりとなります。
※ 一定の場合についてはコード3405で説明しています。
1 収入金額の計算
次の(1)と(2)の合計金額が収入金額になります。
- (1) 譲渡価額-買換資産の取得価額
- (2) 買換資産の取得価額×20%
2 必要経費の計算
次の(1)に(2)を乗じた金額が必要経費になります。
- (1) 譲渡資産の取得費+譲渡費用
- (2) 上記1で計算した収入金額 ÷譲渡価額
3 譲渡所得の金額の計算
上記1で計算した収入金額から、上記2で計算した必要経費を控除した残額が譲渡所得の金額となります。
【事例】
譲渡価額5億円、買換資産の取得価額3億円、譲渡資産の取得費8千万円、譲渡費用2千万円の場合
1 収入金額の計算
- (1) 譲渡価額-買換資産の取得価額=5億円-3億円=2億円
- (2) 買換資産の取得価額×課税割合=3億円×20%=6千万円
- (3) (1)+(2)=2億6千万円
2 必要経費の計算
- (1) 譲渡価額の取得費+譲渡費用=8千万円+2千万円=1億円
- (2) 1の収入金額÷譲渡価額=2億6千万円÷5億円=0.52
- (3) (1)×(2)=1億円×0.52=5千2百万円
3 譲渡所得の金額の計算
(1の収入金額)-(2の必要経費)
=2億6千万円-5千2百万円=2億8百万円
この2億8百万円が譲渡所得の金額となります。
(措法37、措令25)
出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3414.htm)