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納税者が2人以上いる場合の扶養控除の所属の変更

[平成31年4月1日現在法令等]

 2人以上の居住者の扶養親族に該当する者をいずれの居住者の扶養親族とするかは、これらの居住者が提出するその年分の「予定納税額の減額承認申請書」、「確定申告書(期限後申告を含みます。)」、「給与所得者の扶養控除等申告書」、「従たる給与についての扶養控除等申告書」又は「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」(以下「申告書等」といいます。)に記載されたところによります。
 また、いったんその申告書等により所属が定められた後でも、改めてその所属の異なる記載をした申告書等を提出することによりその所属を更に変更することはできますが、その場合には、扶養親族を増加させようとする者及び減少させようとする者全員がその所属の異なる記載をした申告書等を提出しなければなりません。
 なお、この場合の申告書等には、「修正申告書」及び「更正の請求書」は含まれませんので、いずれかの居住者がいったん確定申告書を提出している場合には、扶養親族の所属の変更はできません。

【設例1】

【問】 夫は長男を扶養親族とする「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出し年末調整を行っており、妻は扶養親族の記載をせずに「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出し年末調整を行っています。
 今年は夫が多額の医療費を支払ったため、夫が長男を扶養親族から除外する「確定申告書」を提出し、妻が長男を扶養親族に含める「確定申告書」を提出したいのですが、このような扶養控除の所属の変更は認められますか。
【答】 扶養親族を増加させようとする者(妻)及び減少させようとする者(夫)全員が、その所属の変更を記載した「確定申告書」を提出すれば、扶養親族の所属の変更は認められます。

【設例2】

【問】 夫は長男を扶養親族とする「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出し年末調整を行っており、妻は扶養親族の記載をせずに「確定申告書」を提出しました。
 今年は夫が多額の医療費を支払ったため、夫が長男を扶養親族から除外する「確定申告書」を提出し、妻が長男を扶養親族に含める「更正の請求書」を提出したいのですが、このような扶養控除の所属の変更は認められますか。
【答】 妻がいったん「確定申告書」を提出している場合には、長男について扶養親族の所属の変更は認められません。
 いったん誰の扶養親族となるかが定まった場合でも、その後提出する申告書等にこれと異なる記載をすることによってその所属を変更することができますが、扶養親族を増加させようとする妻が提出する「更正の請求書」は、この場合の申告書等には含まれませんので、扶養親族の所属の変更は認められません。

(所令219、所基通85-2)

出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1181.htm)