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青色申告特別控除

[平成31年4月1日現在法令等]

 青色申告者に対しては種々の特典がありますが、その一つに所得金額から最高65万円又は10万円を控除するという青色申告特別控除があります。

1 65万円の青色申告特別控除

この65万円の控除を受けるための要件は、次のようになっています。

(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。

(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。

(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。

(注)

1 現金主義によることを選択している人は、65万円の青色申告特別控除を受けることはできません。

2 不動産所得の金額又は事業所得の金額の合計額が65万円より少ない場合には、その合計額が限度になります。ただし、この合計額とは損益通算前の黒字の所得金額の合計額をいいますので、いずれかの所得に損失が生じている場合には、その損失をないものとして合計額を計算します。

3 不動産所得の金額、事業所得の金額から順次控除します。

4 令和2年分以後の所得税の申告について、青色申告特別控除の見直しが行われます。

(1) 不動産所得又は事業所得に係る取引を正規の簿記の原則により記帳している方が適用を受けることができる青色申告特別控除の控除額が、65万円から55万円に引き下げられます。

(2) 上記(1)にかかわらず、正規の簿記の原則により記帳している方で、次のいずれかに該当する方については65万円の青色申告特別控除額の適用を受けることができます。

(1) その年分の事業に係る仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存(下記《参考》参照)を行っていること。

(2) その年分の所得税の確定申告書及び青色申告決算書(平均課税の適用を受ける場合については、「変動所得・臨時所得の平均課税の計算書」)の提出を、確定申告書の提出期限までにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。

・令和2年分の所得税確定申告から青色申告特別控除額・基礎控除額が変わります!!(令和元年5月)(PDF/1,202KB)

《参考》
 納税者の方の事務負担やコストの軽減などを図るため、各税法で保存が義務付けられている帳簿書類については、一定の要件の下で、コンピュータ作成の帳簿書類を紙に出力することなく、ハードディスクなどに記録した電子データのままで保存できる制度があります。
  詳しくは、国税庁ホームページ(ホーム)>法令等>その他法令解釈に関する情報>電子帳簿保存法関係をご覧ください。

2 10万円の青色申告特別控除

この控除は、上記1の要件に該当しない青色申告者が受けられます。

(注)

1 不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の合計額が10万円より少ない場合には、その金額が限度になります。ただし、この合計額とは損益通算前の黒字の所得金額の合計額をいいますので、いずれかの所得に損失が生じている場合には、その損失をないものとして合計額を計算します。

2 不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額から順次控除します。

(措法25の2、措通25の2-1)

出典:国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm)