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ソーシャルレンディングを始めるなら覚えておきたいメザニンローン。〈徹底解説2〉

【転載元】
日本クラウド証券株式会社
https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp

前回、「ソーシャルレンディングを始めるなら、知って損はないメザニンローン。〈徹底解説1〉」でお伝えしたように、ソーシャルレンディングによる個人投資が増えています。

ソーシャルレンディングで活用されているメザニンローンは、ミドルリスク・ミドルリターンと言われ、個人投資家にも相対的に受け入れやすい部分も多く、いまの時代に合った新たな投資手法と言えるでしょう。
そこで今回は、前回のおさらいを含めて、メザニンローンの魅力を〈徹底解説2〉でご紹介していきましょう。

小口で大型投資案件に融資できる

ソーシャルレンディングというサービスが発祥したのは、2005年のイギリスになります。
企業などにお金を融資するのは銀行などの金融機関という考え方がごく一般的でしたが、フィンテックの登場により、インターネット上で個人投資家が集まって大きなお金を作り、それを企業などの事業主(借り手)に融資するという新手法が誕生しました。これがソーシャルレンディングと言われるものです。

ソーシャルレンディングとは、ソーシャルレンディング事業者が、ファンドの募集を行って投資家から出資を募り、集めた出資金を企業などに貸し付ける仕組みのこと。
融資型クラウドファンディングとも言われていますが、そのメリットは個人である投資家がこの仕組みにより、たとえば数十億円規模の大きな投資案件であっても小口で融資※することができ、その運用による収益の分配金が期待できる点にあります。
(※最低投資金額は1万円からが多く見られます)

相対的に高利回りながら、リスクは考えておくべき

このソーシャルレンディングによる資金調達で活用されるのが「メザニンローン」と言われるものです。
従来型の銀行など金融機関からの融資はシニアローンと言われますが、このシニアローンの特徴は審査が厳しく、時間がかかる点にあります。

しかし、メザニンローンを利用すれば、シニアローンに比べて融資の審査がゆるやかで、相対的に資金を早く集めることができることに。つまり、投資効率を上げることができたり、タイミングを逃さず投資案件に着手できるメリットがあることになります。

もちろん、メザニンローンの貸し手(投資家)から見ると相対的にリスクは高くなりますが、メリットとしては金利はシニアローンより高く、相対的に高利回りになることがあげられます。
ただし「ソーシャルレンディングを始めるなら、知って損はないメザニンローン。〈徹底解説1〉」でもお伝えした通り、投資であるからには、さまざまなリスクを事前に把握しておくことは必須となります。

また、メザニンローンの場合は元本保証がなく、デフォルトが発生した場合の抵当権の優先順位はシニアローンにあるため、不動産などの担保の有無、さらに不動産担保評価額(売却時の金額)などは必ず確認することが求められます。
加えて、ファンドを扱うソーシャルレンディング事業者の過去の実績や、リスク管理における方法、コンプライアンス体制など、信頼性に関わる点も、必ず確認しておくべきポイントとなります。

今年6月に発表された、FIT終了

実際にソーシャルレンディングの投資案件をみると、不動産投資案件と太陽光発電案件の2つが柱となっており、そのほかにバイオマス発電や風力発電などの再生可能エネルギー投資案件、海外向けの案件などが多くを占めています。

太陽光発電事業は、土地所得や太陽光発電所の設備開発などに莫大な資金が必要であり、シニアローン以外にメザニンローンを活用して、投資家や企業から資金を集める方法がひとつの金融モデルとなっています。
また、FIT(国による再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度)があることで、安定的な収益が見込めることからもソーシャルレンディングとの親和性が高く、人気も高まっていました。しかし、メガソーラー事業が順調にすすんだことで、売電による収益が出ると出資者に元本に応じて配当金が分配されていきます。

ただし、この太陽光発電については、今年の6月12日にFITが終了することが発表されました。早ければ2020年に関連法の改正案が提出され、新たな競争入札制度が導入されることになります。
これはすなわち、FITの恩恵を受けることができるラストチャンスともとらえることができるでしょう。

FITの終了とともに新たなビジネス展開?

余談ではありますが、政府は再生可能エネルギーの構成比を2030年度には22~24%に高める目標を掲げており、FITの終了とともに新たなビジネス展開が進む可能性があります。
もちろん自由競争になることで、メガソーラー事業者のなかには淘汰されていくものもあるでしょう。

いずれにせよ、どのような案件に投資するのかは、前述したリスクを考えながらしっかりと見極めていくことが必須となります。
加えて、ソーシャルレンディングの投資金については、原則運用期間が終了するまで引き出せないことも付け加えておきましょう。

── 年金だけでは老後の生活資金が足りない……といった問題が大きな騒動になっています。ただでさえ将来に希望が持てない日本ですが、投資の必要性が今後高まっていくことは必至でしょう。
だからこそ、自分のライフプランに見合った投資プランを見極める選択眼が求められることになるといえるでしょう。

≪記事作成ライター:ナカムラミユキ≫ 
千葉出身。広告制作会社にて、新聞広告を手がける。映画、舞台からメーカー、金融まで幅広い記事広告を担当。著名人インタビューや住宅関連、街歩きコラム、生活情報まで興味の赴くまま執筆しています。

【転載元】
日本クラウド証券株式会社
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