【インドネシア】曙ブレーキで火災、負傷者なし[社会](2021/07/23)
曙ブレーキ工業は21日、インドネシア子会社の曙ブレーキ・アストラ・インドネシアの工場で同日午前2時ごろ(現地時間)火災が発生したと発表した。約5時間後の午前7時ごろに鎮火した。火災当時、工場は稼働していなかったため、負傷者はいなかった。物的被害状況については調査、確認を進めている。
火災が発生したのは、北ジャカルタ・クラパガディン地区で操業する曙ブレーキ・アストラ・インドネシア。曙ブレーキ工業によると、発生場所は、自動車用ディスクブレーキのメッキ塗装ライン。前日がイスラム教の祝日「犠牲祭」で休日だったため、火災当時、生産ラインは稼働していなかった。
曙ブレーキ工業本社の担当者によると、自動車用ディスクブレーキの製造ラインと同じ建物では、二輪車用ブレーキディスクなども生産しているが、少し離れたエリアにある。また四輪車用ドラムブレーキは、工場内の別の建物で製造している。このため火災の直接被害は受けていないものの、消火活動による放水などの影響があるかどうかの現場の状況や、製品出荷への影響などについて調査中と説明した。
首都ジャカルタ特別州消防局によると、住民から火災発生の通報を受け、消防車14台が出動し、消火活動に当たった。約400平方メートルが火災の影響を受けたが、付近の住宅への延焼はなかった。電気回路のショートが火災原因との疑いがあるとしているが、引き続き調査を進めている。
■メーカーの影響は
火災による生産への影響について、トヨタ自動車のインドネシア製造子会社トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシア(TMMIN)の広報担当者は22日、NNAの取材に対して「現時点で工場の稼働に大きな影響はないが、詳細は精査中だ」と述べた。
また、別の日系自動車メーカーでは23日以降、生産量を通常よりも減らして対応する。担当者はNNAの取材に対して「来週以降には通常の生産体制に戻るのではないか」との見通しを示し、現時点で影響は軽微だとの見方を述べた。
一方、日系二輪メーカーの担当者は、「状況に関して調査結果の回答を待っているところだ。被害が少ないことを望んでいる」とコメントした。