【中国】荏原製作所、合肥にオーバーホール工場[製造](2021/07/15)
インフラや産業用装置、設備を設計・製造する荏原製作所(東京都大田区)は14日、安徽省合肥市のドライ真空ポンプのオーバーホール工場が完成したと発表した。今月内の稼働を見込む。半導体産業集積地を目指し開発が進められている同市で、半導体需要を取り込む考え。
工場は荏原製作所が2018年に設立した全額出資子会社の合肥荏原精密機械が運営する。投資費用は約9,480万元(約16億2,000万円)。敷地面積は2万平方メートルとなる。
同工場では、ドライ真空ポンプを分解して清掃や点検、修理などを行い、新品時のレベルに戻すための作業をする。
荏原製作所によると、ドライ真空ポンプは封止に油や液体を使用しない非接触型のポンプで、水や油の逆流や拡散がなく、クリーンな真空が得られる。クリーン度が重視される半導体製造工程や太陽電池製造工程には必要不可欠な製品で、近年需要が拡大しているという。
世界的に高まる半導体市場の需要を背景に、同社グループは4月、独ドレスデンでドライ真空ポンプのオーバーホール工場を稼働させた。ドライ真空ポンプを生産する藤沢工場(神奈川県藤沢市)では自動化による生産能力の拡大を図っているとした。