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【中国】外貨預金準備率7%に引き上げへ、14年ぶり[金融](2021/06/02)

中国人民銀行(中央銀行)は5月31日、外貨の預金準備率を6月15日から7%に引き上げると発表した。現行の5%から2ポイントの引き上げ。外貨の預金準備率引き上げは2007年5月以来14年ぶり。証券筋によると、元高を抑制する狙いがあるという。

中国証券報系ニュースサイトの中証網によると、預金準備率の引き上げは元安を誘導する手段の一つとなる。信達証券のアナリストは、「準備率を引き上げれば、金融機関の外貨取引のコストが上昇するため、外貨の過剰な流入を抑制できる」と指摘。外貨の流入減少に伴う人民元買いの抑制で、元高を抑えられるとの見方だ。

中銀証券の首席エコノミストの管濤氏は、「今年に入り国内の金融機関の外貨預金高は顕著に増えていたが、今回の準備金率の引き上げで約200億米ドル(約2兆1,900億円)の外貨流動性が凍結される」との考えを示した。

人民元の対米ドルレートは20年後半から上昇基調が続いている。21年5月末時点の対米ドル相場は6.36元となり、過去3年の最高を記録。輸出企業の価格競争力の低下が懸念されている。

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