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【香港】EUのワクチン輸出制限「強い関心」、政府[社会](2021/02/01)

欧州連合(EU)の欧州委員会が1月29日、新型コロナウイルス用ワクチンの輸出制限措置を導入すると発表したことに対し、香港政府は30日、「強い関心を持って事態の進展を見守る」とする声明を発表した。政府が調達契約を結んだワクチンには欧州で生産されるワクチンも多く含まれており、制限措置の内容次第では域内での接種計画に狂いが出かねないと政府は懸念している。31日付明報などが伝えた。

政府報道官は30日夕、事前に調達契約を結んだワクチン製造会社と積極的に連絡を取り、予定通りワクチンが香港に到着するよう尽力していると指摘。このうちの1社として、中国製薬大手の上海復星医薬(集団)が臨床試験(治験)などで協力するドイツのバイオ企業、ビオンテックのワクチンを挙げ、香港への輸出に影響が出ないよう復星に伝えたと説明した。ビオンテック・復星のワクチンはドイツの工場で生産されており、2月下旬に第1陣として香港に到着する予定だ。

欧州委の決定は3月末までの時限措置で、ワクチン開発などの資金を支援した製薬会社に対し、EU域内で製造したワクチンを出荷する際、事前に申告し、加盟国の承認を得ることを義務付ける内容。域内でワクチンを製造する英アストラゼネカが、EU向け供給量を当初の契約から大幅に削減したことが背景にある。

香港政府は昨年12月、同社が英オックスフォード大と共同開発したワクチンについて、750万回分の調達契約を結んだ。当初の想定では今年6~7月ごろに香港に届くとみられている。

政府はこれとは別に、世界各国・地域のワクチン製造会社と調達に向けた協議を続けていくと強調した。

新型コロナのワクチンの接種計画に関する最新情報については、政府が1月29日に開設した専用サイト(https://www.covidvaccine.gov.hk/zh-HK/)で閲覧できる。ワクチン到着後はこのサイトを通じて接種の予約ができるようになるという。

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