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【台湾】小売り各社、「尾牙」向け景品で商機捕捉[商業](2020/12/16)

台湾の小売り各社が、「尾牙(旧暦の忘年会)」関連の商機獲得に向けて力を入れている。今季は新型コロナウイルス感染症の影響で例年の大規模な尾牙の開催を中止する動きが相次ぐ中、企業は代わりに従業員向けの景品やギフトの購入に力を入れる傾向があるという。15日付経済日報などが伝えた。

遠東集団(ファーイースタン・グループ)傘下の百貨店大手、遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)によると、今季は多くの企業が尾牙を小規模化。尾牙の開催を取りやめ、予算を商品券などの購入に充てて従業員に配る企業もある。

百貨店大手の新光三越百貨は、「コロナ禍で会食が減り、大型の尾牙は中止が相次いでいるものの、贈答品の需要は例年を上回る」と予測。同社は春節(旧正月、2021年は2月12日)向けの贈答品150品目を売り出し、期間中の売上高は前年比1割増の4,000万台湾元(約1億4,800万円)を目指す。

フランスの量販店大手カルフールの台湾法人、台湾家楽福(台湾カルフール)によると、今年は商品券に関する企業からの問い合わせが例年よりも多く、初めて問い合わせてきた企業は前年から1割増えた。

家電量販店チェーン大手の燦坤実業は「企業は尾牙を開かない代わりに、景品抽選会の規模を例年より拡大している」と指摘。尾牙の飲食予算を景品の購入に加える企業が多く、景品の平均単価は例年比で2割近く高いという。尾牙期間の同社の業績は、前年比で1割以上伸びるとみている。

現状を商機と見て、電子商取引(EC)業者や飲食店も販促に乗り出している。

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