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【インドネシア】大王製紙、アルコール除菌ワイプ投入[医薬](2020/11/03)

大王製紙のインドネシア販売子会社、エリエール・インターナショナル・トレーディング・インドネシア(EITI)は2日、日本で販売しているエリエールブランドのアルコール除菌ワイプ「エリエール除菌できるアルコールタオル」を発売すると発表した。感染症への衛生意識が高まったことによる需要増に応える。

商品名を「エリエール・アルコールワイプ」として同日から出荷し、11月中旬から地場小売店「アルファマート」や日本食スーパー「パパイヤ」、薬局やコンビニエンスストアの店頭に並ぶ。タイからの輸入品。希望小売価格は22枚入りで2万ルピア(約143円)。

日本の業界団体の品質自主基準に基づき、アルコールや界面活性剤を配合しており、ふき取ることにより、物に付着している菌類を除去できるという。新型コロナウイルス感染症の予防対策が進み、新しい生活様式へのシフトと感染対策への意識が高まっており、身の回り品へのアルコール消毒の需要が高まっている。

EITIの小倉正克社長はNNAとの電話取材に対し、「タイでは3年ほど前から販売しており、今回のコロナ禍でインドネシアでも販売を決めた。今年に入ってからアルコールを含んだウェットティッシュは複数社から市場投入されたが、いずれもアルコール度数が70%以上と高く、枚数も10枚程度だった。エリエール・アルコールワイプは、他社よりも含有アルコールの度数を下げたほか、枚数をより多くしたことで、より普段使いに適した商品となっている」と話した。

「アルコール」を前面に出すことについては、イスラム教徒の多い国でもあるが、検討の結果、「アルコールを避ける人もいるが、同商品は体に取り込むものでなく、周りの物を拭くことを目的としている。工業用のアルコールを用いた清掃については比較的抵抗が少ないとの調査結果も出ている」として、問題ないと判断したという。

販売開始1年での売上高1億円を目標としている。小倉社長は「インドネシアのウェットティッシュ市場は150億円程度とまだ小さい。まずはオンラインで宣伝を進めるほか、小売店のレジ近くにおいて手に取ってもらうようにしたり、工場の売店に置いて使ってもらいたい」と話した。配車サービスとの提携も模索しているほか、数は少ないが医療品の自動販売機での普及も進める。

EITIは大王製紙と三菱商事の合弁会社で、これまでインドネシアでベビー用紙おむつを販売してきた。エリエール・アルコールワイプはベビー用紙おむつに続く新たな商品分野となる。

EITIが販売する「エリエール・アルコールワイプ」(同社提供)

EITIが販売する「エリエール・アルコールワイプ」(同社提供)

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