【中国】北京モーターショー開幕[車両](2020/09/28)

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中国3大モーターショーの一つである北京国際モーターショー(第16回北京国際汽車展覧会)が26日、北京市で開幕した。新型コロナウイルスの影響で当初の予定から約5カ月遅れでの開催となった。日系自動車メーカーはホンダや日産自動車が電気自動車(EV)の最新モデルを公開。欧州や米国などで大型見本市の中止や縮小が相次ぐ中、いち早く自動車市場が回復した中国で各社が新モデルや事業戦略をアピールした。

ホンダブランド初のSUV型EVのコンセプトモデル「ホンダSUV e:コンセプト」。将来的に中国で量産するEVのベースとなる=26日、北京市

ホンダブランド初のSUV型EVのコンセプトモデル「ホンダSUV e:コンセプト」。将来的に中国で量産するEVのベースとなる=26日、北京市

ホンダは中国で初めて量産するEVのベースとなるコンセプトモデル「ホンダSUV e:コンセプト」を世界初公開した。ホンダブランドのスポーツタイプ多目的車(SUV)としては初めてのEVモデルとなる。

コンセプトモデルは現在開発を進めている段階。次世代の安全運転支援システム「全方位ADAS」や、独自の車載コネクテッドシステム「ホンダコネクト」も搭載するという。全方位ADASは年内に中国での実証実験を始める計画だ。

ホンダ中国本部長の井上勝史氏は、ブースで開いた会見で「パートナーとの電動車開発を通じて培った知見を生かし、中国での開発力をフルに結集して開発中だ」と説明。発売時期や航続距離などの詳細は未定だが、中国で量産、販売し、将来的には世界販売も視野に入れる。

ホンダはこのほか、SUV「CR―V」のプラグインハイブリッド(PHV)モデルを披露。ホンダブランドとしては中国初となるPHVで、2021年年初に発売を予定する。

井上氏は「今年は新型コロナによる深刻な影響を受けるなど厳しい競争環境ではあるが、年間を通じて前年同等の販売実績を目指す」と語った。

■日産、クロスオーバーEV「アリア」来年発売

日産はSUVの新型EV「アリア」を海外で初めて公開した。中国では21年に発売する。同社はアリアについて、日産の強みであるEVとクロスオーバーを融合させたモデルだと紹介。「日産の中国市場における電動化戦略の新時代を告げるモデル」と強調した。

日産は新EVアリアを海外初公開。中国市場には来年投入する=26日、北京市

日産は新EVアリアを海外初公開。中国市場には来年投入する=26日、北京市

内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は北京モーターショーにビデオメッセージを寄せ、「中国市場は日産にとってコアマーケット」だと説明。「中国の消費者は先進技術に対し高い関心と受容性を持っており、そのニーズに応えるべく、より革新的な商品ラインアップを届けたい」と述べた。

日産は今後の新モデル投入計画も発表した。22年までに中国市場で7車種の新モデルを投入する。このうち5車種は日産の運転支援技術「プロパイロット」を搭載する計画。これにより中国で販売するモデルの7割が同技術を搭載することになるという。ほか25年までにはEVや独自のハイブリッド技術「e―POWER(イーパワー)」搭載車を9モデル投入。また24年までに9割の車種にコネクテッド技術「ニッサンコネクト」を搭載すると表明した。

■トヨタ、HV販売累計100万台

トヨタ自動車はSUV「C―HR」のEVモデルや、セダン「レビン(雷凌)」のPHVモデルなど電動化モデル計12台を展示した。

トヨタ中国本部長の上田達郎氏は「中国ではこれまで、20車種を超えるハイブリッド車(HV)を販売し、累計販売台数は100万台を超えた」と明らかにし、今後もHVのほか、燃料電池車(FCV)、EV、PHVといった新エネルギー車(NEV)を積極的に展開していく方針を示した。

また22年2月に開催予定の北京冬季五輪向けに、自動運転EV「eパレット」を活用した新たなモビリティーサービスの提供を目指していることも明らかにした。

トヨタは北京冬季五輪に自動運転EV「eパレット」の提供を目指している=26日、北京市

トヨタは北京冬季五輪に自動運転EV「eパレット」の提供を目指している=26日、北京市

■マツダ、100周年記念特別仕様車を紹介

マツダは創立100周年を記念した特別仕様車や今年発売した新モデルを中心に展示した。特別仕様車はマツダ初の4輪車である「R360クーペ」の赤と白のツートンカラーを現行モデルのセダン「マツダ6アテンザ」と同「マツダ3アクセラ」の2車種に採用。26日から中国合弁の長安馬自達汽車(長安マツダ)を通じて数量限定で販売を開始した。

マツダの中国法人、マツダ(中国)企業管理の藤橋稔最高執行責任者(COO)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を振り返り「春節(旧正月)後に生産と販売を一時停止せざるを得ない大きな試練があった」と説明。その上で「業務が全面復旧した4月から現在までの累計販売台数は前年実績を上回り堅調に回復している」と述べ、現在は挽回が進んでいると強調した。

マツダは創立100周年を記念した特別仕様車を紹介した=26日、北京市

マツダは創立100周年を記念した特別仕様車を紹介した=26日、北京市

地場メーカーもEVを披露した。東風汽車集団はハイエンドEVブランドとして立ち上げた「嵐図(VOYAH)」の初の量産型モデルとなるコンセプトカー「iFree」を初公開。吉利汽車のEV世界戦略車「幾何」や、北京汽車集団(北汽集団)傘下のEVメーカー、北京新能源汽車(北汽新能源)の高級EVブランド「ARCFOX(アークフォックス)」などが初めて出展した。

■出展台数は例年に比べ減少

北京モーターショーは上海と隔年で交互に開かれている。今年の北京モーターショーは当初、4月の開催を予定していたが、新型コロナの感染拡大を受けて約5カ月遅れとなった。

新型コロナの感染は抑え込まれているが、館内でのマスク着用や入場時に新型コロナの感染可能性の有無を確認できる健康管理アプリの提示を義務付けるなど、主催者が感染防止に注意を払いながらの開催となった。

今回展示された台数は785台で、18年の北京モーターショー(1,022台)からは減少したが、主催者は「今年唯一の最大規模の国際モーターショー」としている。日系自動車メーカー関係者は「出展社数が減っている印象は受けないが、ブース面積を小さくした企業はあるかもしれない」と話した。

北京モーターショーは9月26、27日がメディア公開日、28~30日が業界関係者向け公開日で、一般公開は10月1日から5日まで。(北京・吉野あかね、榊原健)

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