【カンボジア】カンダル州の火力発電所、8月に一部稼働[公益](2020/08/03)
カンボジアの首都プノンペンに隣接する南部カンダル州で、8月に火力発電所が一部稼働する予定だ。当初の出力は10万キロワット(kW)。プノンペン・ポスト(電子版)が伝えた。
カンダル州のコン・ソフォーン知事は7月29日、同州ルベアエムで建設を進めていた火力発電所について、一部を8月中に稼働できる可能性が高まったと報告。第1段階として、総出力400MWのうち100MWの発電が始動するとの見通しを明らかにした。現場を視察したカンボジア電力公社(EDC)によると、現時点で工程の9割が完了しているという。
発電所の建設は、2019年10月に中国能源建設(CEEC)の系列会社と中国重型機械(CHMC)が開始した。敷地面積は43ヘクタールで、事業費は計3億8,000万米ドル(約396億円)。230キロボルト(kV)の高圧電線を通じて、全国の送電網に接続する変電所の建設も予定している。同知事は「ルベアエム発電所の稼働で、需要に対応できる十分な電力供給態勢を構築できる」とコメントした。
カンボジアの総発電量は昨年末時点で前年同期比21%増の112億6,100万kW。電力分野への投資額は、06年から昨年末までの累計で約61億米ドルに達した。内訳は発電(出力は計275万6,000kW)が33億米ドル、変電所(計36カ所)の建設に11億米ドル、送電線の敷設などに17億米ドルとなっている。