【韓国】5月の経常収支、2カ月ぶり黒字転換[金融](2020/07/08)
韓国銀行(中央銀行)が7日発表した2020年5月の国際収支動向(速報値、FOBベース)によると、海外とのモノやサービスなどの取引を表す経常収支は22億9,000万米ドル(約2,460億円)の黒字だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて各国が敷いたロックダウン(都市封鎖)が解除に向かったことなどで2カ月ぶりに黒字転換したが、黒字幅は前年同月の半分水準にとどまった。
輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の黒字額は25億米ドルと、前月と比べて4倍に増えた。前年同月比では54.5%減少した。
輸出は345億5,000万米ドルで、前年同月比で28.2%減少した。石油製品や自動車・部品などの減少が目立った。輸入は24.8%減の320億5,000万米ドルだった。
輸送や旅行などのサービス収支は4億8,000万米ドルの赤字だった。新型コロナの感染拡大で海外旅行を控える人が増えたため、旅行収支の赤字幅は5億9,000万米ドル縮小した。
企業の海外子会社の稼ぎなどを示す第1次所得収支は、配当金支払いが減り、5億4,000万米ドルの黒字を計上。政府開発援助(ODA)など無償資金の取引状況を表す第2次所得収支は2億7,000万米ドルの赤字だった。
金融収支は32億4,000万米ドルの黒字となった。韓国人の海外投資の拡大で直接投資は4,000万米ドル、証券投資は44億8,000万米ドル、それぞれ黒字となった。