【タイ】非常事態宣言を1カ月延長[社会](2020/06/30)

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タイ政府の新型コロナウイルス感染症対策センター(CCSA)は29日、3月下旬に発令した非常事態宣言について、6月30日までの期限を7月31日まで1カ月延長することを承認したと発表した。延長は3回目。国内の市中感染は35日連続で確認されていないが、あす7月1日からリスクが高いとされてきたパブなど「夜の産業」が再開するほか、公立学校の新年度が始まることから、感染者が出た場合の対応に備える必要があるという。

非常事態宣言を7月末まで延長する方針を決めたと発表するタイのプラユット首相=29日、タイ(タイ政府提供)

非常事態宣言を7月末まで延長する方針を決めたと発表するタイのプラユット首相=29日、タイ(タイ政府提供)

プラユット首相が座長を務めるCCSAの会議で延長を決定した。きょう30日の閣議で承認する。CCSAの会議では、新型コロナの感染拡大を目的とした非常事態宣言に伴う経済活動の制限緩和の第5弾を、7月1日に実施することも決定した。公立学校や大学も再開する。

会議後の会見でプラユット首相は、非常事態宣言を延長する理由について「繰り返しになるが、ロックダウン(都市封鎖)を含めた新型コロナ対策を迅速に行えるようにするためだ」と説明した。

一方、新型コロナの市中感染が1カ月以上確認されていないため、延長の可否を巡って感染症法で対応できるとの見方がある。同宣言下では、集会の禁止や報道の検閲といった権限が長期間にわたって首相に付与されることを懸念する声もある。

CCSAのタウィーシン報道官は29日の記者会見で、これまで感染リスクが高いとされてきたパブやカラオケ店、ナイトクラブなどの営業再開を認めると説明した。営業時間は午前0時までとし、テーブルの間隔を2メートル以上空け、高さ1.5メートルの仕切りを設けることなどを条件とする。

インターネットカフェは、曜日や客の年齢に応じて利用可能時間に制限を設ける。ショッピングモールについては、現在は午後9時までに制限している営業時間の規制を廃止する。

また7月1日以降の外国人の入国については、◇労働許可証の保有者の配偶者や子ども◇タイの永住権を持つ外国人◇タイ国籍保有者の配偶者◇医療を受ける必要がある人◇外国人の学生と保護者◇政府間の「特別な調整」による場合――を追加で認めることを検討しているとした。

特別な調整としては、短期滞在のビジネス客や技術者の入国を1日200人程度認める計画で、対象は日本、韓国、シンガポール、中国、香港から始めたい考え。渡航前と入国時のPCR検査や入国後の追跡アプリの使用などを条件とする方針。

ただし、タイ外務省のナタパヌ副報道官は入国手続きの運用に関してはさらなる検討が必要と説明。詳細は今後、発表される見通し。

一方、現時点でも入国が許可されている労働許可証の保有者は、出発国のタイ大使館や領事館に入国許可証を申請する必要がある。地元メディアによると、タイ民間航空局(CAAT)がフライトを割り当てるとしている。CAATは6月末まで国際線旅客機のタイへの乗り入れを禁止しているが、7月以降の禁止措置の延長は発表していない。

■3日ぶり新規感染者、帰国者7人

CCSAは29日、海外から帰国したタイ人7人の感染が確認されたと発表した。新規感染者が確認されたのは3日ぶり。帰国者を除く市中感染は35日連続でゼロとなった。

新たに感染が確認されたのは、インドから帰国した28~36歳の女性3人と42~61歳の男性3人、米国から帰国した27歳の女性1人。

累計の感染者は3,169人となり、現在58人が入院している。回復者は3,053人、死者の数は58人でいずれも前日から変わっていない。累計の感染者に対する回復者の割合は96.3%、死者の割合は1.83%となっている。

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