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【台湾】コロナのAI診断システム、台湾から輸出[医薬](2020/06/04)

台湾で開発された新型コロナウイルス感染症の診断補助システムが、国際社会から注目を集めている。このシステムは人工知能(AI)の分析を利用した胸部X線検査で、AIの研究開発(R&D)を手掛ける台湾人工智慧実験室(台湾AIラボ)と台湾衛生福利部(衛生省)が共同開発。既に欧米の政府や企業から使用申請を受けている。3日付自由時報などが伝えた。

この補助システムは、AIによるX線画像の分析を通じ、PCR検査で感染が確認できる数日前の段階から感染の可能性を診断することができる。台湾大学医学院附設医院(台大医院)の専門チームによる診察を組み合わせることで、診断の確度は89%に上るという。

海外からは、英国や欧州連合(EU)、米フェイスブックが使用を申請。海外には無料で提供する。

域内では5月末までに台大医院や台北医学大学附設医院(北医附医)など医療機関4カ所以上から使用の申請があった。

行政院(内閣)の陳其邁副院長(副首相)は3月、台湾AIラボや行政院資通安全処、衛生福利部疾病管制署(疾管署)、同部中央健康保険署(健保署)、台大医院、北医附医などの関係者を集めて会議を開催。医療機関の肺炎診断能力の引き上げを目的に、AIを利用した診断補助システムの開発に向けて話し合いを行っていた。

台湾AIラボは、米マイクロソフト(MS)のAI部門でアジア太平洋地区研究総監を務めた杜奕瑾氏が2017年に設立した。

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