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【中国】上海、隔離対象から日本除外[社会](2020/03/24)

上海市政府は22日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、入国者に14日間の隔離措置を義務付ける対象の24カ国から日本を除外すると発表した。23日午前0時から実施した。在上海日本国総領事館によると、22日までに渡航し上海市内で隔離措置を受けている場合は、入国してから14日間が経過するまで隔離が継続される。

総領事館によると、23日以降に日本から渡航してきた人に対しても居住するマンションなどで不要不急の外出の抑制などへの協力を求められる可能性がある。小区(集合住宅)の管理体制によって対応が異なることもあり、総領事館は上海への渡航前に必要な対応を確認するよう呼び掛けた。

上海市は23日午前0時から、隔離対象としていた従来の24カ国(日本、韓国、イタリア、イラン、フランス、スペイン、ドイツ、米国、英国、スイス、スウェーデン、ベルギー、ノルウェー、オランダ、デンマーク、オーストリア、オーストラリア、マレーシア、ギリシャ、チェコ、フィンランド、カタール、カナダ、サウジアラビア)から日本を除外し、新たにフィリピンを対象に加えた。過去14日以内にこれらの国に訪問滞在歴がある人を、自宅または指定施設で隔離している。

上海市によると、過去14日以内に日本に訪問滞在歴がある人については、◇新型コロナウイルスに関連する症状がない◇同市が隔離対象国とする24カ国への訪問滞在歴がない◇感染の疑いがある人との接触歴がない◇PCR検査が陰性――の全ての項目をクリアしていることを条件に、自主的な健康管理を行うものとする。PCR検査が陽性だった場合は指定の医療機関でさらなる検査を受けることになる。

■全ての渡航者にPCR検査

上海では3日以降、市内で新たな感染者が確認されていない。一方で、海外から入国後に感染が確認される「輸入症例」が増加していることから、水際対策をいっそう強化する姿勢を示している。

上海市政府は22日の会見で、同市内を最終目的地とする海外からの全ての渡航者に対してPCR検査を実施すると発表した。総領事館によると、これまでにもPCR検査の結果判定のために入国後最大30時間の待機を強いられたり、半屋外での待機が続くなどの状況が報告されている。全ての渡航者が対象となったことで今後さらなる長時間の待機が求められる恐れもあるとして、邦人に対して渡航の緊急性の検討のほか、渡航する場合は軽食類や飲料水、防寒対策など事前の準備を呼び掛けている。

上海浦東国際空港では海外からの全ての入国者に対する厳格な検疫が行われている=20日、上海市(新華社)

上海浦東国際空港では海外からの全ての入国者に対する厳格な検疫が行われている=20日、上海市(新華社)

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