【ベトナム】新型肺炎、5割が売上に影響なし=ジェトロ[経済](2020/02/24)

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新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)が与える2月時点での売り上げ・生産への影響について、約5割の日系企業が「影響なし」と回答した。一方で約3割の企業が「影響がある」と答えている。日本貿易振興機構(ジェトロ)ホーチミン事務所が20日に発表した、新型肺炎の日系企業への影響についての調査で明らかになった。現時点では相対的に新型肺炎の影響が少ないとみられるが、終息の見通しが立っていないほか、35%の企業が今後の売り上げへの影響について「わからない」と回答するなど、不透明な状況が続くため楽観視はできない。

ジェトロは、13~18日に「新型コロナウイルスの影響に関する緊急アンケート調査」を実施した。調査対象は、ホーチミン日本商工会議所(JCCH)の会員企業1,027社で、426社から回答を得た。回答企業の概要は製造業が209社、非製造業が217社だ。

現時点(2月)での売り上げ・生産への影響について53%の企業が「影響なし」と回答し、最多だった。一方、「ある程度影響(売り上げなどが前年同月比約1割減)」が19%、「大きい(売り上げなどが前年同月比約2~4割減)」は6%、「極めて大きい(売り上げなどが前年同月比約5割以上減)」は2%と約3割の企業は影響があると考えていることが分かった。「わからない」と回答したのは2割だった。今年は1月下旬がテト(旧正月)期間だったため、前年同月の業績と単純に比較するのが難しいと推測される。今後(3月)への影響については、「わからない」(35%)との回答が最多だった。「ある程度影響」が21%、「大きい」が10%、「極めて大きい」が1%と約3割の企業が影響が出る見込みと回答した。

第1四半期(1~3月)への影響では「わからない」(36%)が最多だった。「ある程度」が24%、「大きい」が8%、「極めて大きい」(1%)と約3割が影響が出る見込みだと考えている。通年業績への影響でも「わからない」が50%と最多。一方で「ある程度」が22%、「大きい」が7%、「極めて大きい」が1%と影響が出る見込みだと回答した企業は約3割だった。

ジェトロ・ホーチミン事務所の比良井慎司所長は、今後の売り上げについては、上海やバンコク、日本で実施した類似の質問について約6割が「影響あり」と回答した。その状況と比較するとベトナム南部の企業は約3割と半分程度のため相対的に影響が少ないという見方もできると指摘。ただ、今後の影響について「わからない」という回答が最多なので、今後の推移を見る必要があるとした。

■サプライチェーンへの影響ありは4割

サプライチェーン(供給網)への影響については、40%の企業が「影響あり」と回答した。業種別では、製造業は53%と過半数が「影響あり」と回答した。「影響あり」と回答した企業のうち76%が「中国からの原材料や部品調達の停止・遅延」を指摘。サプライチェーンへの影響は製造業で多く見られるが、非製造業でも28%が「影響あり」と回答した。サプライチェーンへの影響に関する企業からのコメントで、製造業からは「中国からの原料入荷が1~2週間遅延している」や「2月末から3月中旬までに部品等の在庫不足が見込まれる」などの声が聞かれた。非製造業からは「OEM(相手先ブランドによる生産)に影響する」との懸念や「今後、生産移管の要請が強くなると考えられる」との回答があった。

物流への影響では、物流コストの上昇や中国からの陸上輸送の滞り、ベトナムでの中国輸入品に対する検疫期間の延長などが挙げられた。

このほか、新型肺炎に関わる課題等については、マスクや消毒液が品薄で、価格が高騰していることや、労働許可証の申請ができないこと、従業員が感染した場合の対応への懸念がなどが挙げられた。

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