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【タイ】訪タイ中国人、30年までに2千万人超え予測[観光](2019/12/16)

タイの国営クルンタイ銀行のシンクタンク、クルンタイ・コンパスは12日、同国を訪れる中国人旅行者が、2030年までに年間2,000万人を突破するとの予測を明らかにした。タイは近年、中国から近い手ごろな観光地として台頭しており、昨年に1,000万人の大台を超えた。一方、東南アジアではベトナムの人気が中国人の間で高まっており、シェアを奪われる可能性を指摘している。

今年は、中国人旅行者1,110万人がタイを訪れると見込んでいる。前年比で5.4%増となる。今年前半は、一時期マイナス成長となっていたが、直近では回復に向かっている。

クルンタイ・コンパスの担当者は、年平均成長率が18年水準と同じ7.0%となった場合、25年に1,710万人、30年に2,340万人に達するとの見通しを示した。30年には、年収が20万人民元(約310万円)以上の中国人が同国の人口の58.5%を占めるようになると指摘。経済成長に伴いタイの物価が上昇していくものの、中国人の人気旅行先として成長を続けていくと見込む。

■訪越中国人、タイの約半分

タイを訪れる中国人旅行者の推移について語るクルンタイ銀行のシンクタンクの担当者=12日、タイ・バンコク(NNA撮影)

タイを訪れる中国人旅行者の推移について語るクルンタイ銀行のシンクタンクの担当者=12日、タイ・バンコク(NNA撮影)

ただ、懸念はより物価が安く、中国人の観光先として台頭しているベトナムだ。中国人の人気旅行先として、日本とタイに続く3番目に浮上しているとの調査結果もある。昨年にベトナムを訪問した中国人旅行者数は、約500万人だった。

クルンタイ・コンパスは、競合国にシェアを奪われた場合、年平均成長率は5.5%に鈍化するとみている。このシナリオでは、中国人旅行者が25年に1,460万人、30年に2,000万人にとどまると予測している。

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