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【マレーシア】三井住友銀、日系油脂に9億円のエコ融資[金融](2019/10/14)

エコローン契約を締結したマレーシア三井住友銀行の甲斐中社長(右)とISFの石神CEO=11日、クアラルンプール(NNA撮影)

エコローン契約を締結したマレーシア三井住友銀行の甲斐中社長(右)とISFの石神CEO=11日、クアラルンプール(NNA撮影)

マレーシア三井住友銀行は11日、日清オイリオグループの現地法人でパーム分別油(スペシャリティーファット)の製造・販売を手掛けるインターコンチネンタル・スペシャルティー・ファッツ(ISF)に対し、9億円の融資枠を供与する契約を締結した。環境に配慮した企業活動を行っている顧客を対象に融資条件を優遇する「環境配慮評価融資(エコローン)」となる。

マレーシア三井住友銀行の甲斐中哲也社長とISFの石神高最高経営責任者(CEO)がクアラルンプールで契約書を交わした。契約期間は3年。金利などは非公表。

エコローンの可否は、企業の環境への取り組みや持続可能な経営に関する第三者機関の監査に基づいて決められる。ISFは大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)による監査で、環境に配慮した持続可能な取り組みを全社で積極的に実施していると評価された。

ISFは、チョコレートや菓子向けの高級スペシャリティーファットを製造し、主に欧州向けに輸出している。石神氏は「(食品メーカーや環境団体などでつくる)パーム油認証団体『持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)』のメンバーとして、サプライヤーと密接に協力し、責任あるパーム油の調達を実践している」と説明。「取り組みが認められ、三井住友銀行からエコローンを獲得できたことは新たな一里塚となる」と述べた。融資は運転資金に充てる。

マレーシア三井住友銀行は、2012年にエコローンの提供を開始。マレーシアで活動する日系企業に対し、これまでに総額7,800万リンギ(約20億2,000万円)を融資した。甲斐中氏は「エコローンへの関心は日系企業の間で高いが、マレーシア企業の間ではあまりない。マレーシア政府と緊密に協力し、エコローンへの関心をマレーシア企業の間でも高めていく」と話した。

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