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【マレーシア】島津製作所、マ日本国際工科院と連携で覚書[製造](2019/09/10)

島津製作所は、マレーシアで産学連携を強化する。マレーシア子会社2社が6日、マレーシア工科大学(UTM)傘下のマレーシア日本国際工科院(MJIIT)との連携に関する覚書を締結。これまでも実施してきたMJIITからの研修受け入れを恒常的に行うほか、同国固有の社会課題の解決に共同で取り組む。

販売子会社シマヅ・マレーシアと製造子会社シマヅ・マニュファクチャリング・アジアが、MJIITと覚書を締結した。数年前からシマヅ・マレーシア内のラボをMJIITの学生に開放し、分析技術に関するワークショップを開催したり、日本のものづくりを学んでもらうためにシマヅ・マニュファクチャリング・アジアの工場見学を実施したりしてきた。覚書の締結で取り組みを恒常的なものとし、大学側と共同研究などさらなる連携深化についても議論していく。

シマヅ・マレーシアの樋口真社長はNNAに対し、「科学技術で社会に貢献するというのが当社の社是。独自の技術や経験に加え、同じ目標を持つ大学との産学連携を通じて、社会課題へのソリューションを提供することでマレーシア社会に貢献していきたい」と説明した。

MJIITにとっては、マハティール首相の(日本の経済成長を手本とする)「ルックイースト(東方)政策」の一環として、欧米流の教育に加え、マネジメントを含む日本の文化を理解する人材を育成する狙いがある。UTMは日本型工学教育で東南アジア諸国連合(ASEAN)のハブになることを目指しており、現在、日本の29大学と連携し、日本人教員も在籍している。

島津製作所はマレーシアでこのほか、教育機関ではマラヤ大学と生体異物や食の安全性などに関する共同研究を実施。保健省やその傘下の国立医薬規制局(NPRA)、化学局、国立公衆衛生試験所などとも共同研究を進めている。

産学連携の覚書締結後に握手するシマヅ・マレーシアの樋口社長(左から2人目)とMJIITのアリ・スラマット学部長(右から2人目)=6日、クアラルンプール(NNA撮影)

産学連携の覚書締結後に握手するシマヅ・マレーシアの樋口社長(左から2人目)とMJIITのアリ・スラマット学部長(右から2人目)=6日、クアラルンプール(NNA撮影)

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