【インドネシア】西ジャワ州なども年末年始の制限強化[社会](2020/12/21)
インドネシアの西ジャワ州政府は18日、同日から来年1月8日まで新型コロナウイルス対策を強化すると発表した。観光地を訪れる際は14日前までの迅速抗原検査かPCR検査の陰性結果の提示を求める。長期休暇の感染対策厳格化を求める中央政府の要請に応じたもので、他の地域も対策の強化を打ち出している。
同州政府の新型コロナ対策本部(タスクフォース)のダウド事務官によると、州内の県知事、市長宛てに規制の厳格化を求める州知事回状を公布。在宅勤務の実施や営業時間の縮小、集団行動の制限を厳格化するほか、必要に応じた地域単位の行動制限の発動などを求めた。各地の出入域の監視も徹底する。ダウド事務官は「年末のイベントは屋内、屋外ともに禁止し、監視も強化する」と述べた。
在インドネシア日本大使館によると、都市部では飲食店、娯楽施設、ショッピングモールの営業時間を午後8時までに制限する。
州内ではこのほか、首都ジャカルタ近郊の同州ボゴール県・市、デポック市、ブカシ県・市の5自治体で、新型コロナ対策「大規模な社会的制限(PSBB)」を23日までの予定で実施している。
また、国家警察は同州カラワン県のチカンペック―バンテン州間の高速道路にある約70カ所のサービスエリアで、迅速抗原検査を抜き打ちで実施する方針を示している。
■バリの検査義務は緩和
地元メディアによると、ジャカルタ特別州は州をまたぐ移動の際に、ジョクジャカルタ特別州、東ジャワ州マランなど観光地としても人気が高い地域では域内へ入る際に、それぞれ迅速抗原検査かPCR検査の証明書を提示するよう求めている。
一方でバリ州政府は19日から、空路でバリ島に入る国内旅行者に義務付けたPCR検査結果の提示について、出発7日前まで有効とした。15日に公布した州知事回状では出発48時間前までとしていたが、産業界から批判を受けたことから制限を緩和した。
デワ・マデ・インドラ州事務次官によると、PCR検査が受けられない地域から入域する場合は、デンパサールのングラライ国際空港に到着時にPCR検査を受けることが可能。また、12歳以下の子どもが空路以外で入域する際は迅速抗原検査やPCR検査の証明書の提示は求められない。