【シンガポール】住友林業と熊谷組、アジアで不動産開発の合弁[建設](2020/02/03)
住友林業と熊谷組は1月31日、アジアで不動産開発事業を手掛ける合弁会社をシンガポールに設立したと発表した。両社が協業する初の海外プロジェクトの第1弾として、インドネシアでコンドミニアムや複合施設を開発する。
新会社の名称はSFKGプロパティー・アジアで、資本金は4,050万米ドル(約44億円)。1月初旬に設立した。出資比率は住友林業の完全子会社シンガポール住友林業が51%、熊谷組が49%だ。
新会社は第1弾の事業として、インドネシア・ジャカルタの中心部で高層コンドミニアム(500戸)と複合商業施設(商業テナント400戸)を開発する。来年着工し、2024年に完工する予定。21年初めの販売開始を見込む。総投資額は約1億5,000万米ドルとなる見通し。
シンガポールに本社を置くインドネシア系不動産開発大手シナールマス・ランドと、インドネシアの山林・合板メーカー、アラス・クスマが開発事業に参加する。
住友林業と熊谷組は17年に業務・資本提携を締結。海外事業、木化・緑化関連建設、再生可能エネルギーなど5分野での協業に向けて、8つの分科会を立ち上げて事業提携を進めてきた。住友林業の広報担当者によると、同提携の下で海外に現地法人を設立するのは今回が初となる。
住友林業は、アジアではタイ、ベトナム、インドネシアなどでコンドミニアムや一戸建て住宅の建設を手掛ける。熊谷組はマレーシアのホテルや台湾の複合施設の開発を受注している。新会社は、住友林業の不動産設計ノウハウと熊谷組の施工管理技術を生かし、両社が事業展開している国・地域を中心にアジアで不動産開発事業の拡大を目指す。