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【タイ】大同特殊鋼の子会社、鋼材生産へ[鉄鋼](2019/08/09)

大同特殊鋼は8日、連結子会社の下村特殊精工(千葉県市川市)と大同興業(東京都港区)が、タイで自動車産業向けの冷間引き抜き棒鋼を製造する新会社を今月5日付で設立したと発表した。両社によるタイでの合弁事業は初。総投資額は11億円で、2021年4月に工場を稼働させる予定という。

新会社のダイドー・シモムラ・スチール・マニュファクチャリング(タイランド)は、東部チョンブリ県ピントン工業団地内にある大同特殊鋼のタイ子会社ダイドースチール(タイランド)の敷地内に工場を設ける。工場の敷地面積は1万平方メートル。月産能力は1,000トンで、冷間引き抜き棒鋼の製造・販売のほか、荷役・保管の倉庫事業も行う。資本金は4億3,000万バーツ(約14億8,500万円)で、出資比率は下村特殊精工が51%、大同興業が46%、ダイドー・コウギョウ(タイランド)が3%。

下村特殊精工は冷間引き抜き加工に強みを持つみがき棒鋼メーカーで、マレーシアと中国に生産拠点を置く。大同興業は、大同特殊鋼グループの商社としてアジア地域での販売実績を持つ。

大同興業の担当者は「東南アジアでは、自動車産業向けの高機能材料の需要が高まると期待されることから、域内の中核であるタイで大同特殊鋼グループのサプライチェーン構築が必要だと判断し進出を決めた」とコメント。事業目標は非公表とした上で「現時点の供給先はタイが中心だが、将来的には域内での輸出も想定している」と述べた。

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