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クラウドファンディングで資金調達するメリット・デメリット

(写真=Brian A Jackson/Shutterstock.com)

クラウドファンディングとは何か

クラウドファンディングとは、あるプロジェクトを実現したいと思った企業・団体・個人が、そのプロジェクトを実現するために必要な資金を、多くの支援者を募って調達するシステムをいいます。

クラウドファンディングを行っているサービスには、Makuake(マクアケ)や Readyfor(レディーフォー)、CAMPFIRE(キャンプファイヤー)など、さまざまあります。また、地域に特化したクラウドファンディングや特定の分野に特化したクラウドファンディングもあります。

クラウドファンディングを活用するにはまず、実現したいと思っているプロジェクトの概要と必要な資金をプラットフォーム上に掲載することからスタートします。大切なのは、支援者にはそれなりの見返り(リターン)を用意することです。

スタートし、一定の期間に支援者が集まり、目標金額以上が集まるとプロジェクトは成立となり、資金が手に入ります。ただし、目標金額に到達しなければ不成立となります。

Makuakeで展開された、片渕須直監督『この世界の片隅に』(原作:こうの史代)のアニメ映画化応援プロジェクトではサポーター(支援者)が3,374人も集まり、目標金額2,160万円のところ、3,912万1,920円の資金を獲得し、話題となりました。

クラウドファンディングで資金調達するメリット・デメリット

クラウドファンディングを利用することで気軽に資金調達ができる、という点が最大のメリットです。しかし、そのためには支援者にわかりやすくて魅力的な商品、サービスであること、リターンが明確でやはり魅力的であることが必要です。

デメリットは総てのプロジェクトが必ずしも成立するわけではない、ということです。また、調達できる資金も数千万円どまりなので、数億を必要とするプロジェクトの実現にはあまり適さない、ということもあります。

そのため、クラウドファンディングを活用しているのは、個人のクリエイターやアーティスト、低価格の商品をリリースしたい会社が中心となっています。例えば、漫才コンビ・キングコングの西野亮廣さんが、絵本『えんとつ町のプペル』の制作費用を集めるクラウドファンディングでは、3,293人が支援し、1,013万1,400円を調達していますが、それはテレビに出ているタレント、という知名度があるからでしょう。

それでも、クラウドファンディングを利用することで、資金調達の目的以外に商品・サービスをアピールできる、というマーケティングに活用して成功しているベンチャー企業も多くあります。

クラウドファンディングによる株式投資

まだまだ、日本ではクラウドファンディングによって豊富な資金調達ができる環境ではありませんが、そのなかで注目を浴びているのが、株式会社日本クラウドキャピタルが運営する、日本初の株式投資型クラウドファンディングービス、FUNDINNO(ファンディーノ)です。
FUNDINNOは、未上場企業が1年間で最高、1億円の資金を調達できる、というプラットフォームです。資金調達したいと思っている企業にとって、大きな額の資金調達ができるので、メリットは大きいといえるのではないでしょうか。

支援する側のユーザーは投資家となって、投資したいと思うベンチャー企業に1人あたり1社50万円以下まで投資可能となります。ユーザーのメリットは株主になれることです。投資した企業が株式上場した場合、キャピタルゲインを得ることができます。また、配当や株主優待を実施した場合、それを受け取ることができます。多くのクラウドファンディングで支援者は、「夢に支援する」という側面が強いことに対して、FUNDINNOでは実質的なメリットを得ることができる、というのが大きな特徴です。

ただし、ユーザーはそれなりの審査が求められますし、株式である以上、株価が損失する、というリスクもあります。なので、実質的なメリットよりも、「夢に投資する」というスタンスでいることが大切なようです。


いま、多くのベンチャー企業は資金調達で苦しんでいます。銀行や機関からの融資は審査がなかなか下りないものです。しかし、クラウドファンディングを上手に活用することで、資金調達が容易となります。株式上場せずとも、クラウドファンディングやエンジェル投資家などからの資金調達によって事業を推進している企業も多くあります。もはや、株式上場だけが企業を成長させる手段ではなくなっているのです。


大橋博之【インタビュー・ライター】
インタビューを中心に、ライター・編集者・プランナーとして活動中。
専門はWebメディア、未来、テクノロジー、カルチャー、クールジャパン界隈。
『日本SF作家クラブ』『日本ジュール・ヴェルヌ研究会』所属。
[Twitter]https://twitter.com/garamonmini
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