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高額所得のアナタこそ知っておきたい 離婚時のお金の問題とは

(写真=pathdoc/Shutterstock)

やむなく「離婚」という局面を迎えることになった場合に、誰しもが直面せざるを得ないのが「お金」の問題だ。特に高額所得の人にとっては、決してないがしろにできない問題としてクローズアップされてくる。

そこでここでは、離婚時のお金の問題についての基本事項を整理しておくことにしたい。

離婚時のお金3つ(財産分与、慰謝料、養育費)

離婚をする際に、夫婦で購入した家などの不動産、車などの動産、預貯金、保険をどう分けるのかは、「財産分与」と呼ばれている問題だ。離婚に際して、婚姻中に夫婦で協力して築き上げたはずの財産を、それぞれの貢献度に応じて分配することを指している。法律的には民法768条1項に、離婚の際には相手方に対して財産の分与を請求することができると定められている。

実際には離婚の際に財産分与以上に耳にするのは、「慰謝料」という言葉だろう。この慰謝料というのは、離婚によって被る精神的苦痛に対して支払われるお金のことだ。慰謝料は離婚の際に必ず支払われるわけでははく、離婚に至る原因を作った責任のある配偶者に対し、精神的苦痛を被ったもう一方の配偶者が請求できるというものだ。

だから実際の離婚理由としては一般的である「性格の不一致」や「価値観の相違」といった、どちらかが一方的に悪いわけではないような場合には、慰謝料の請求ができなくなる。

また、離婚する夫婦の間に未成年の子どもがいる場合には、その子どもの親権・監護権を夫か妻のどちらかに決める必要が出てくる。「養育費」は、監護親が非監護親に対して、子どもを育てていくための養育に要する費用を請求するものだ。

養育費で注意しなければならないのは、その金額が「子どもが最低限の生活ができるための扶養義務」なのではなく、自分の生活を保持するのと同じ程度の生活を、扶養を受ける者にも保持させる「生活保持義務」と呼ばれる義務を指していることだろう。

「養育費」には、子どもが社会人として自立するまで継続して必要とされる養育のための費用として、教育費や医療費、交通費、衣食住費、娯楽費などが含まれている。さらに養育費を算定する際には、例えば相手方が子どもの通う学校を公立ではなく私立を選んだ、といった個別の事情も考慮される。

もしもそれまでの家庭状況からみて、私立が妥当だと認められるような場合には、通常よりも養育費の額が高くなる場合もあるわけだ。

財産分与の原則、高額所得者の場合は?

離婚時のお金に関して、特に注意すべきなのは「財産分与」についてだと言われている。婚姻中、内助の功に支えられたために仕事の収入がアップした場合、夫婦が結婚生活中に築いた財産に相当するものとして、相手方にその半分を渡さなければならないというのが一般的だ。

ただ、半分というのはあくまでも一つの基準に過ぎず、額の割合は原則として夫婦の間で自由に取り決めることができる。また、財産分与の対象となるのは、あくまでも結婚生活中に夫婦が協力して得た財産に限られており、どちらか一方が結婚前に蓄えていた預貯金や、結婚後に親族からもらったものや相続財産などの特有財産は、財産分与の対象にはならない。

要は、離婚時の財産が高額であったとしても、必ずしもその半分を相手方に分与しなければならないというわけではないということだ。財産分与に際しては、各財産を有することになった経緯をきちんと確認した上で、額を決定する必要がある。

高額所得者だからといって、相手方に対して安直に多くの財産を分与しすぎないよう、注意することが必要だろう。

南青山リーダーズ株式会社 編集部